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じりき
ふりがな文庫
“
自力
(
じりき
)” の例文
あとでよく調べてみると、
大樹寺
(
たいじゆじ
)
といふのに入つて
専修念仏
(
せんじゆねんぶつ
)
の
行
(
ぎやう
)
をおこなひ済ましてゐたさうだ。よく/\
自力
(
じりき
)
には懲りたものと見える。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
会読の一段になっては全く当人の
自力
(
じりき
)
に任せて構う者がないから、塾生は毎月六度ずつ試験に
逢
(
あ
)
うようなものだ。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
自力
(
じりき
)
で日の当る所まで歩いて出て見せるが、何しろ、
長年
(
ながねん
)
掘荒した
坑
(
あな
)
だから、まるで
土蜘蛛
(
つちぐも
)
の根拠地みたようにいろいろな穴が、とんでもない所に
開
(
あ
)
いている。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
孫右衛門は
優形
(
やさがた
)
の小男、死んで
自力
(
じりき
)
はないものの、彦兵衛の手一つでずずっとひきずり得るくらい。
釘抜藤吉捕物覚書:03 三つの足跡
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
これは
後
(
あと
)
で
神様
(
かみさま
)
からきかされた
事
(
こと
)
でございますが、
私
(
わたくし
)
は
矢張
(
やは
)
り、
自力
(
じりき
)
で
自然
(
しぜん
)
に
眼
(
め
)
を
覚
(
さ
)
ましたというよりか、
神
(
かみ
)
さまのお
力
(
ちから
)
で
眼
(
め
)
を
覚
(
さ
)
まして
戴
(
いただ
)
いたのだそうでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
「いよいよジャンガラ星は
自力
(
じりき
)
で宇宙をとぶんだそうだが、いったいどこへ行くつもりだろうか」
宇宙の迷子
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ですが
他力
(
たりき
)
に任せた時、丁度
帆
(
ほ
)
一ぱいに風を
孕
(
はら
)
んで
滑
(
なめら
)
かに走る船のように安全に港に入ることが出来たのであります。私たちは
自力
(
じりき
)
の道のみが道でないことを知ります。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
自土即浄土
(
じどそくじょうど
)
と観じさえすれば、
大歓喜
(
だいかんぎ
)
の笑い声も、火山から
炎
(
ほのお
)
の
迸
(
ほどばし
)
るように、自然と
湧
(
わ
)
いて来なければならぬ。おれはどこまでも
自力
(
じりき
)
の信者じゃ。——おお、まだ一つ忘れていた。
俊寛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ただ法悦を救いの
証
(
あかし
)
とするのが浅い。知応にも話そうと思っているがよくお聞きなさい。救いには一切の証はありませんぞ。その証を求めるのはこちらのはからいで一種の
自力
(
じりき
)
です。
出家とその弟子
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
乳母 おのれ、わしの
事
(
こと
)
を
何
(
なん
)
とでも
言
(
い
)
うて
見
(
み
)
をれ、
目
(
め
)
に
物
(
もの
)
を
見
(
み
)
せうぞい。よしんば
見
(
み
)
かけより
強
(
つよ
)
からうと、あんな
奴
(
やつ
)
がまだ
別
(
べつ
)
に二十
人
(
にん
)
あらうと、
大事
(
だいじ
)
ない。
自力
(
じりき
)
で
敵
(
かな
)
はぬなら、
人
(
ひと
)
を
頼
(
たの
)
むわいの。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「それはいけない。君は
自力
(
じりき
)
でやらないで、
他力
(
たりき
)
で切って貰うのか?」
首切り問答
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
難行
(
なんぎょう
)
雑修
(
ぞうしゅう
)
自力
(
じりき
)
のこころを捨て
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
皆
自力
(
じりき
)
を
麻痺
(
まひ
)
して
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
御
用立
(
ようだて
)
申べし其上は
自力
(
じりき
)
に及び
難
(
がた
)
しといふ彌次六申やう御入用高は未だ
篤
(
とく
)
と
相伺
(
あひうかゞ
)
はねば
先
(
まづ
)
貴殿方
(
きでんかた
)
の御
都合
(
つがふ
)
もあれば夫だけ御用立下さるべしと云に肥前は
委細
(
ゐさい
)
承知
(
しようち
)
なして
歸宅
(
きたく
)
せしが
早速
(
さつそく
)
右の金子三百兩
持參
(
ぢさん
)
しければ此
旨
(
むね
)
天一坊大膳へ申し談じ則ち天一樣御出世の上は永代米三百俵づつ
毎年
(
まいねん
)
御
奉納
(
ほうなふ
)
有べしと
認
(
したゝ
)
めし
證文
(
しようもん
)
と
引替
(
ひきかへ
)
にし金子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
エジソンのように、彼も
自力
(
じりき
)
で働こうと思った。そしてもっと、たくさんのお金を儲け、そしてもっとたくさんの時間を、地下戦車の研究につかえるようにしたいと考えた。
未来の地下戦車長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
知識と無知、
有想
(
うそう
)
と
無想
(
むそう
)
、
自力
(
じりき
)
と
他力
(
たりき
)
、私はこの両者の対比について多くの暗示を受ける。民衆のどこに美の認識があろうや。そうして個人的作のどこに無想の美があろうや。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
ソコで文典二冊の素読も済めば講釈も済み会読も出来るようになると、
夫
(
そ
)
れから以上は
専
(
もっぱ
)
ら自身
自力
(
じりき
)
の研究に任せることにして、会読本の不審は一字半句も他人に質問するを許さず
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
トリストラム・シャンデーと云う書物のなかに、この書物ほど神の
御覚召
(
おぼしめし
)
に
叶
(
かの
)
うた書き方はないとある。最初の一句はともかくも
自力
(
じりき
)
で
綴
(
つづ
)
る。あとはひたすらに神を念じて、筆の動くに任せる。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
同行二 私の心の
自力
(
じりき
)
が日にさらされるように
露
(
あら
)
われて参りました。
出家とその弟子
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
母
(
はは
)
の
臨終
(
りんじゅう
)
の
際
(
さい
)
には、
私
(
わたくし
)
は
自力
(
じりき
)
でそれを
知
(
し
)
ったのでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
夫
(
そ
)
れから私は
奥平
(
おくだいら
)
の藩に歎願して
買取
(
かいとっ
)
て
貰
(
もらっ
)
て、サアもう
是
(
こ
)
れで
宜
(
よろ
)
しい、この字引さえあればもう先生は
要
(
い
)
らないと、
自力
(
じりき
)
研究の念を固くして、
唯
(
ただ
)
その字引と
首引
(
くびっぴき
)
で、毎日毎夜
独
(
ひと
)
り勉強
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
自力
(
じりき
)
の道を歩む者には、禅僧の如き大修行を要する。個性への執着は、器の美を保証しない。まして個人的仕事において、いかに多く工程上に技術上に無理が生ずるかを誰も経験するであろう。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
自
常用漢字
小2
部首:⾃
6画
力
常用漢字
小1
部首:⼒
2画
“自力”で始まる語句
自力宗
自力美
自力根性
自力聖道