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たちまさ
ふりがな文庫
“
立優
(
たちまさ
)” の例文
菊五郎のお蔦、
両吟
(
りょうぎん
)
の唄にて花道の出は目の
醒
(
さ
)
むるほど美しく、今度は
丸髷
(
まるまげ
)
にて
被布
(
ひふ
)
を着られしためもあらんが、
容貌
(
きりょう
)
は先年より
立優
(
たちまさ
)
れり。
明治座評:(明治二十九年四月)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
それに、娘は学問もすぐれて出来、外国語の本も読み、人一倍
立優
(
たちまさ
)
つた成績と評判とを持つてゐた。父母の愛も深かつた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
さては
此
(
この
)
母親の言ふに言はれぬ、
世帯
(
せたい
)
の
魂胆
(
こんたん
)
もと知らぬ人の
一旦
(
いつたん
)
は
惑
(
まど
)
へど現在の
内輪
(
うちわ
)
は娘が
方
(
かた
)
よりも
立優
(
たちまさ
)
りて、
蔵
(
くら
)
をも建つべき銀行貯金の有るやに
候
(
そろ
)
。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
玉枝そつくりと言ひ度いが、あれよりも
立優
(
たちまさ
)
つて居たと、叔母さんの言葉だから、これも嘘はないでせう
銭形平次捕物控:220 猿蟹合戦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
根占
(
ねじめ
)
の花に
蹴落
(
けお
)
されて色の無さよ、と
怪
(
あやし
)
んで聞くと、芸も
容色
(
きりょう
)
も
立優
(
たちまさ
)
った朝顔だけれど、——名はお君という——その
妓
(
こ
)
は熊野を
踊
(
おど
)
ると、後できっと
煩
(
わず
)
らうとの事。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
これがこの一種族の他に
立優
(
たちまさ
)
った強みであると共に、人に名前があり住家があって、いつでも再会し得るために別れやすくなった
如
(
ごと
)
く、幾分か彼等の行動を自由にし
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
細君はいいほどに主人を
慰
(
なぐさ
)
めながら立ち上って、更に前より
立優
(
たちまさ
)
った美しい猪口を持って来て
太郎坊
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
前にも
立優
(
たちまさ
)
つた出来で、
聴衆
(
ききて
)
は唯もう夢中になつて手を
拍
(
う
)
つて驚嘆した。その
取
(
と
)
り
逆
(
のぼ
)
せた
容子
(
ようす
)
を見てゐたエルマンは、
懐中
(
ポケツト
)
からハンケチを取り出して、そつと額の汗を拭いた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
倉子の容貌は真に聞きしより
立優
(
たちまさ
)
りて
麗
(
うるわ
)
しく、其目其鼻其姿、一点の申分無く、容貌室中に輝くかと疑われ、余は
斯
(
かゝ
)
る美人が如何でか恐しき罪を
計
(
もくろ
)
みて我が
所天
(
おっと
)
に勧めんやと思いたり
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
と言って
恍惚
(
うっとり
)
とさせてしまったことほど、能登守の男ぶりが
立優
(
たちまさ
)
って見えました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
不図又文三の言葉
尻
(
じり
)
から燃出して以前にも
立優
(
たちまさ
)
る火勢、
黒烟
(
くろけぶり
)
焔々
(
えんえん
)
と顔に
漲
(
みなぎ
)
るところを見てはとても鎮火しそうも無かッたのも、文三が
済
(
すみ
)
ませぬの水を
斟尽
(
くみつく
)
して
澆
(
そそ
)
ぎかけたので次第々々に下火になって
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
様子も幾分か
立優
(
たちまさ
)
って見えた。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
可
(
よ
)
いか、
其
(
それ
)
に
代
(
か
)
へやうと
言
(
い
)
ふからには、
蛍
(
ほたる
)
と
星
(
ほし
)
、
塵
(
ちり
)
と
山
(
やま
)
、
露
(
つゆ
)
一滴
(
いつてき
)
と、
大海
(
だいかい
)
の
潮
(
うしほ
)
ほど、
抜群
(
ばつぐん
)
に
勝
(
すぐ
)
れた
立優
(
たちまさ
)
つたもので
無
(
な
)
いからには、
何
(
なに
)
を
又
(
また
)
物好
(
ものず
)
きに
美女
(
びぢよ
)
を
木像
(
もくざう
)
と
取
(
と
)
り
代
(
か
)
へやう。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
けれども
木
(
き
)
だの、
草
(
くさ
)
だのよりも、
人間
(
にんげん
)
が
立優
(
たちまさ
)
つた、
立派
(
りつぱ
)
なものであるといふことは、いかな、あなたにでも
分
(
わか
)
りましやう、
先
(
ま
)
づそれを
基礎
(
どだい
)
にして、お
談話
(
はなし
)
をしやうからつて、
聞
(
き
)
きました。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
優
常用漢字
小6
部首:⼈
17画
“立”で始まる語句
立
立派
立退
立停
立場
立上
立出
立竦
立籠
立塞