トップ
>
柳
>
りう
ふりがな文庫
“
柳
(
りう
)” の例文
やがてお
柳
(
りう
)
の
手
(
て
)
がしなやかに
曲
(
まが
)
つて、
男
(
をとこ
)
の
手
(
て
)
に
觸
(
ふ
)
れると、
胸
(
むね
)
のあたりに
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
た
卷煙草
(
まきたばこ
)
は、
心
(
こゝろ
)
するともなく、
放
(
はな
)
れて、
婦人
(
をんな
)
に
渡
(
わた
)
つた。
三尺角拾遺:(木精)
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
母のお
柳
(
りう
)
は昔盛岡で名を賣つた藝妓であつたのを、父信之が學生時代に買馴染んで、其爲に退校にまでなり、家中反對するのも
諾
(
き
)
かずに無理に
落籍
(
ひか
)
さしたのだとは
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
この柳の霊なるものは、かすかな
銅鑼
(
どら
)
のやうな声を立てる所までは
好
(
よ
)
いが、三十三
間堂
(
げんだう
)
のお
柳
(
りう
)
などとは違つて、人間を殺しに来るのださうだから、中々油断はなりません。
近頃の幽霊
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「三十三間堂」のお
柳
(
りう
)
にもまして泣くこゑは
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
何
(
なに
)
も
彼
(
か
)
も
忘
(
わす
)
れ
果
(
は
)
てて、
狂氣
(
きやうき
)
の
如
(
ごと
)
く、
其
(
その
)
家
(
や
)
を
音信
(
おとづ
)
れて
聞
(
き
)
くと、お
柳
(
りう
)
は
丁
(
ちやう
)
ど
爾時
(
そのとき
)
……。あはれ、
草木
(
くさき
)
も、
婦人
(
をんな
)
も、
靈魂
(
たましひ
)
に
姿
(
すがた
)
があるのか。
三尺角拾遺:(木精)
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
母のお
柳
(
りう
)
は昔盛岡で名を売つた
芸妓
(
げいしや
)
であつたのを、父信之が学生時代に買馴染んで、其為に退校にまでなり、
家中
(
うちぢゆう
)
反対するのも
諾
(
き
)
かずに無理に落籍さしたのだとは
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「
柳
(
りう
)
ちやん、
來
(
き
)
たよ!」といふが
疾
(
はや
)
いか、
横
(
よこ
)
ざまに
驅
(
か
)
けて
入
(
い
)
る、
柳腰
(
やなぎごし
)
、
下駄
(
げた
)
が
脱
(
ぬ
)
げて、
足
(
あし
)
の
裏
(
うら
)
が
美
(
うつく
)
しい。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「あれ、
情
(
じやう
)
が
強
(
こは
)
いねえ、さあ、えゝ、ま、
痩
(
や
)
せてる
癖
(
くせ
)
に。」と
向
(
むか
)
うへ
突
(
つ
)
いた、
男
(
をとこ
)
の
身
(
み
)
が
浮
(
う
)
いた
下
(
した
)
へ、
片袖
(
かたそで
)
を
敷
(
し
)
かせると、まくれた
白
(
しろ
)
い
腕
(
うで
)
を、
膝
(
ひざ
)
に
縋
(
すが
)
つて、お
柳
(
りう
)
は
吻
(
ほつ
)
と
呼吸
(
いき
)
。
三尺角拾遺:(木精)
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ねえ、ねえ、お
聞
(
き
)
きよ、あれ、
柳
(
りう
)
ちやん——
柳
(
りう
)
ちやん——しつかりおし。お
手紙
(
てがみ
)
にも、そこらの
材木
(
ざいもく
)
に
枝葉
(
えだは
)
がさかえるやうなことがあつたら、
夫婦
(
ふうふ
)
に
成
(
な
)
つて
遣
(
や
)
るツて
書
(
か
)
いてあるぢやあないか。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
前
(
まへ
)
、お
前
(
まへ
)
、それで
氣
(
き
)
を
落
(
おと
)
したんだけれど、
命
(
いのち
)
をかけて
願
(
ねが
)
つたものを、お
前
(
まへ
)
、
其
(
それ
)
までに
思
(
おも
)
ふものを、
柳
(
りう
)
ちやん、
何
(
なん
)
だつてお
見捨
(
みす
)
てなさるものかね、
解
(
わか
)
つたかい、あれ、あれをお
聞
(
き
)
きよ。もう
可
(
い
)
いよ。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
柳
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
“柳”を含む語句
柳行李
川柳
蒲柳
楊柳
花柳
柳原
柳川
柳腰
柳条
檉柳
青柳
向柳原
柳営
柳眉
柳生
柳里恭
柳河
柳町
花柳界
小柳
...