トップ
>
情
>
こゝろ
ふりがな文庫
“
情
(
こゝろ
)” の例文
無論
(
むろん
)
です、けれど
本船
(
ほんせん
)
の
當番
(
たうばん
)
水夫
(
すゐふ
)
は
眼
(
め
)
の
無
(
な
)
い
奴
(
やつ
)
に、
情
(
こゝろ
)
の
無
(
な
)
い
奴
(
やつ
)
です、
一人
(
ひとり
)
は
茫然
(
ぼんやり
)
して
居
(
ゐ
)
ます、
一人
(
ひとり
)
は
知
(
し
)
つて
知
(
し
)
らぬ
顏
(
かほ
)
をして
居
(
ゐ
)
ます。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
情
(
こゝろ
)
を結び
詞
(
ことば
)
を束ねて、歌とも成らば成して見ん、おゝそれよ、さま/″\に花咲きたりと見し野辺のおなじ色にも霜がれにけり。
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
常に
惟
(
おも
)
ふ、志を行はんとするものは必らずしも終生を労役するに及ばず。詩壇の正直男(ゴールドスミス)この
情
(
こゝろ
)
を賦して言へることあり。
三日幻境
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
詳に言ふこと能はざるかはりには作者の働にて
一顰
(
いつぴん
)
一笑の間に事の
情
(
こゝろ
)
を悟らしむることを得べし。これをゾラが劇の論とす。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
児
(
こ
)
を
懐
(
ふところ
)
にいだき入んとするに
姑
(
しうとめ
)
旁
(
かたはら
)
よりよく
乳
(
ち
)
を
呑
(
のま
)
せていだきいれよ、
途
(
みち
)
にてはねんねがのみにくからんと
一言
(
ひとこと
)
の
詞
(
ことば
)
にも
孫
(
まご
)
を
愛
(
あい
)
する
情
(
こゝろ
)
ぞしられける。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
戀人
(
こひびと
)
ぢゃ! あゝ、
此
(
この
)
情
(
こゝろ
)
を
知
(
し
)
らせたいなア!……
何
(
なに
)
やら
言
(
い
)
うてゐる。いや、
何
(
なに
)
も
言
(
い
)
うてはゐぬ。
言
(
い
)
はいでもかまはぬ、あの
目
(
め
)
が
物
(
もの
)
を
言
(
い
)
ふ。あの
目
(
め
)
へ
返答
(
へんたふ
)
をせふ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
つらつら數ならぬ賤しき我身に引
較
(
くら
)
べ、彼を思ひ此を思へば、横笛が胸の苦しさは、譬へんに物もなし。世を捨てんまでに我を思ひ給ひし瀧口殿が誠の
情
(
こゝろ
)
と竝ぶれば、重景が戀路は物ならず。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
およそありの
儘
(
まゝ
)
に思う
情
(
こゝろ
)
を
言顕
(
いいあら
)
わし
得
(
う
)
る者は知らず/\いと巧妙なる文を
怪談牡丹灯籠:01 序
(新字新仮名)
/
坪内逍遥
(著)
斯
(
か
)
く
思
(
おも
)
ふは
我
(
わ
)
れに
定操
(
ていさう
)
の
無
(
な
)
ければにや、
脆
(
も
)
ろき
情
(
こゝろ
)
のやる
方
(
かた
)
もなし、
扨
(
さて
)
も
松野
(
まつの
)
が
今日
(
けふ
)
の
詞
(
ことば
)
、おどろきしは
我
(
われ
)
のみならず
竹村
(
たけむら
)
の
御使者
(
おししや
)
もいかばかりなりけん、
立歸
(
たちかへ
)
りて
斯
(
か
)
く
斯
(
か
)
くなりしとも申さんに
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そして
可憐
(
かれん
)
で正直で
怜悧
(
れいり
)
な女であるが不思議と関係のない者からは
卑
(
いや
)
しい人間のやうに思はれる女で実に何者にか
詛
(
のろ
)
はれて居るのではないかと思つた。しかし銀之助には
以前
(
もと
)
の恋の
情
(
こゝろ
)
は
少
(
すこし
)
もなかつた。
節操
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
斯
(
か
)
ういふ言葉の中には、真に自身の老大を悲むといふ
情
(
こゝろ
)
が表れて、創意のあるものを
忌
(
い
)
むやうな悪い癖は
少許
(
すこし
)
も見えなかつた。そも/\は佐渡の生れ、斯の山国に落着いたは今から十年程前にあたる。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
しかも美しく才かしこくして位高き際の人に思はれながら、心の底には其人を思はぬにしもあらざるに、養はれたる恩義の
桎梏
(
かせ
)
に
情
(
こゝろ
)
を
枉
(
ま
)
げて自ら苦み
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
夜更けて枕の未だ安まらぬ時
蟋蟀
(
きりぎりす
)
の声を聞くは、
真
(
まこと
)
の秋の
情
(
こゝろ
)
なりけむ。その声を聞く時に、希望もなく、失望もなく、恐怖もなく、
欣楽
(
きんらく
)
もなし。世の心全く失せて、秋のみ胸に充つるなり。
秋窓雑記
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
七つの
情
(
こゝろ
)
聲を得て
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
草履脱いでのつそりと三畳台目の茶室に入りこみ、鼻突合はすまで上人に近づき坐りて黙〻と一礼する態は、礼儀に
嫻
(
なら
)
はねど充分に
偽飾
(
いつはり
)
なき
情
(
こゝろ
)
の
真実
(
まこと
)
をあらはし
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
那方
(
どちら
)
を那方と判かぬる、二人の
情
(
こゝろ
)
を汲みて知る上人もまた中〻に口を開かん
便宜
(
よすが
)
なく、暫時は静まりかへられしが、源太十兵衞ともに聞け、今度建つべき五重塔は唯一ツにて建てんといふは汝達二人
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
“情(
感情
)”の解説
感情(かんじょう)とは、ヒトなどの動物がものごとや対象に対して抱く気持ちのこと。喜び、悲しみ、怒り、諦め、驚き、嫌悪、恐怖などがある(感情の一覧)。
(出典:Wikipedia)
情
常用漢字
小5
部首:⼼
11画
“情”を含む語句
情人
情夫
無情
強情
事情
情緒
情婦
感情
表情
愛情
心情
同情
情無
情事
人情
性情
熱情
情合
情死
真情
...