“桎梏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しっこく79.4%
かせ8.8%
しつこく8.8%
せめどうぐ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さりとて西行法師の真似びを追うて安らげる自分でないし、また周囲の桎梏しっこくは、そんな逃げなどゆるさぬ時代とも知っていた。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
広い宇宙に生きて思わぬ桎梏かせにわが愛をすら縛らるるを、歯がゆしと思えど、武男はのがるるみちを知らず、やるかたなき懊悩おうのうに日また日を送りつつ
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
丈艸のこの安らかな心もちは、久しく芭蕉の人格的圧力の桎梏しつこくに、空しく屈してゐた彼の自由な精神が、その本来の力を以て、やうやく手足を伸ばさうとする、解放の喜びだつたのである。
枯野抄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
基本金を桎梏せめどうぐとして合祀を迫ること止まず。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)