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大波
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おおなみ
ふりがな文庫
“
大波
(
おおなみ
)” の例文
爺
(
じい
)
と
子供
(
こども
)
の
二人
(
ふたり
)
は、ガタガタと
寒
(
さむ
)
さに
体
(
からだ
)
を
震
(
ふる
)
わして
岩
(
いわ
)
の
上
(
うえ
)
に
立
(
た
)
っていますと、
足先
(
つまさき
)
まで
大波
(
おおなみ
)
が
押
(
お
)
し
寄
(
よ
)
せてきて、
赤
(
あか
)
くなった
子供
(
こども
)
の
指
(
ゆび
)
を
浸
(
ひた
)
しています。
黒い旗物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
海は
教会
(
きょうかい
)
の
塔
(
とう
)
か山ぐらいもあるまっ黒な
大波
(
おおなみ
)
をもりあげていました。その大波のひとつひとつのてっぺんには、白いかんむりのようにあわがわきたっていました。
漁師とそのおかみさんの話
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
大波
(
おおなみ
)
は見るまに、たちまち
媛
(
ひめ
)
を
巻
(
ま
)
きこんでしまいました。するとそれといっしょに、今まで荒れ狂っていた海が、ふいにぱったりと静まって、急に
穏
(
おだや
)
かななぎになってきました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
ゆけないこともあるまいが、なにしろ
遠
(
とお
)
い。その
島
(
しま
)
へ
渡
(
わた
)
るまでには
怖
(
おそ
)
ろしい
風
(
かぜ
)
の
吹
(
ふ
)
いているところがある。また、
大波
(
おおなみ
)
の
渦巻
(
うずま
)
いているところがある。
明るき世界へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
命はその
相模
(
さがみ
)
の
半島
(
はんとう
)
をおたちになって、お船で
上総
(
かずさ
)
へ向かってお
渡
(
わた
)
りになろうとしました。すると途中で、そこの海の神がふいに
大波
(
おおなみ
)
を
巻
(
ま
)
きあげて、海一面を
大荒
(
おおあ
)
れに荒れさせました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
▼ もっと見る
そのとき、
沖
(
おき
)
の
方
(
ほう
)
から
怖
(
おそ
)
ろしい
山
(
やま
)
のような
大波
(
おおなみ
)
が
襲
(
おそ
)
ってきたと
思
(
おも
)
うと、もう
少年
(
しょうねん
)
の
姿
(
すがた
)
は、
見
(
み
)
えなくなって、
波
(
なみ
)
は、どこかへさらっていってしまったのでした。
海と少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「たぶんこの
大波
(
おおなみ
)
でゆくえを
迷
(
まよ
)
ったか、それとも
船
(
ふね
)
に
故障
(
こしょう
)
ができてこの
港
(
みなと
)
に
入
(
はい
)
ってきたのでありましょう。」
黒い旗物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「あの
高
(
たか
)
いすぎの
木
(
き
)
に、からすが
巣
(
す
)
をつくったんだよ。しかし、
木
(
き
)
が
大波
(
おおなみ
)
にもまれるようだろう。」
高い木とからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
とうとうその
夜
(
よ
)
のことです。
大波
(
おおなみ
)
が
襲
(
おそ
)
ってきて、
船
(
ふね
)
の
上
(
うえ
)
のものいっさいを
洗
(
あら
)
いさらってゆきました。
汽船の中の父と子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
達吉
(
たつきち
)
は、
天地
(
てんち
)
が
真
(
ま
)
っ
闇
(
くら
)
だった。
大波
(
おおなみ
)
が、
自分
(
じぶん
)
を
呑
(
の
)
んだ。
体
(
からだ
)
は
前後上下
(
ぜんごじょうげ
)
に
揺
(
ゆ
)
れていた。わずかに、
目
(
め
)
を
開
(
あ
)
けると、しっかりと
自分
(
じぶん
)
はけやきの
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
にしがみついていた。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、ろくろく
眠
(
ねむ
)
ることすらできなかったのです。しげった
枝
(
えだ
)
の
間
(
あいだ
)
から、
雨
(
あめ
)
は
落
(
お
)
ちてきました。
大波
(
おおなみ
)
の
打
(
う
)
ち
寄
(
よ
)
せるように、また
水
(
みず
)
の
泡
(
あわ
)
だつように、
葉
(
は
)
は
音
(
おと
)
をたてて
騒
(
さわ
)
ぎました。
二つの運命
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのとき、
太陽
(
たいよう
)
は、
西
(
にし
)
の
海
(
うみ
)
に
沈
(
しず
)
みかかっていました。
海
(
うみ
)
の
上
(
うえ
)
が
真紅
(
まっか
)
に
燃
(
も
)
えています。
宝石商
(
ほうせきしょう
)
は、また、これからの
長
(
なが
)
い
旅
(
たび
)
のことなどを
考
(
かんが
)
えていましたときに、
不意
(
ふい
)
に
大波
(
おおなみ
)
がやってきました。
宝石商
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わたしは、むちゅうになって、
石
(
いし
)
をひろっては、できるだけ
沖
(
おき
)
へ
近
(
ちか
)
づいて
投
(
な
)
げると、もくら、もくらと、
海
(
うみ
)
はふくれ
上
(
あ
)
がり、
大波
(
おおなみ
)
が、わたしの
足
(
あし
)
をさらおうと、やってきたので、あわてて
逃
(
に
)
げました。
たましいは生きている
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“大波”の意味
《名詞》
おおなみ。
(出典:Wiktionary)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
波
常用漢字
小3
部首:⽔
8画
“大波”で始まる語句
大波止
大波瀾