“大波止”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおはと80.0%
おほはと20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だから、弾丸はいたずらに大きく、一丁も飛びはしなかつた。今、長崎の大波止おおはとに、この時用ひたといふ砲丸がある。重さ千三十二斤、玉の廻り五尺八寸。
島原の乱雑記 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
船のことじゃが、三浦安針あんじんのフレガタ船(フリゲート。砲備した商船)に朱印状を添えて売りに出たのを、アンドレア李旦りたんという支那の頭人とうにんが買って作事さくじをし、来月の初旬に大波止おおはとから出る。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
彼は大波止おほはとの海岸の方へ向つて浜から来る汐臭い秋風にふるへながら歩いた。いつも其処を通る毎に癖のやうに引きずられて立寄るシナ店の前をも彼は今気がつかずに通り越してゐた。