大波止おおはと)” の例文
だから、弾丸はいたずらに大きく、一丁も飛びはしなかつた。今、長崎の大波止おおはとに、この時用ひたといふ砲丸がある。重さ千三十二斤、玉の廻り五尺八寸。
島原の乱雑記 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
船のことじゃが、三浦安針あんじんのフレガタ船(フリゲート。砲備した商船)に朱印状を添えて売りに出たのを、アンドレア李旦りたんという支那の頭人とうにんが買って作事さくじをし、来月の初旬に大波止おおはとから出る。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
彼は大波止おおはとの海岸の方へ向かって、浜から来るしお臭い秋風にふるえながら歩いた。いつもそこを通るごとに癖のように引きずられて立ち寄るシナ店の前をも彼は今気がつかずに通り越していた。
大波止おおはとでは三輪さんの註文通り下りて見た。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)