かい)” の例文
ていると、とういただきそらたかく二、三かいもぐるぐるまわってから、したまちほうへ、できるだけの速力そくりょくで、っていきました。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
かいと終日話していても、彼は私のいうことをただおとなしくきいているだけで、まるで馬鹿のようだ。ところが彼自身の生活を
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
やはり大体のところが御存じのごとき俗物だからこんな窮屈な暮しをしてかいやその楽をあらためず賢なるかなとめられる権利は毛頭ないのだよ。
倫敦消息 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
じゅくは二、三かい、かわりましたが、そのなかで、いちばんたくさんほんをならったのは、白石常人先生しらいしつねひとせんせいでした。
掃除そうじわって、いよいよだい二十かい常会じょうかいひらこうとしていると、きこりのようなおとこひとが、かおながい、みみおおきいじいさんを乳母車うばぐるまにのせて、尼寺あまでら境内けいだいにはいってた。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
パトロンというのが、ころされた刈谷音吉かりやおときちじやないですか。こちらはあなたがあの老人ろうじんのところへ、つきに一かいか二かいよるになつてからくということをちやんとたしかめてあるのですが
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
思いあわすと、きょうはまだ一かいも、クロにえさをやっていない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのなかを、新聞しんぶん一つで、わざわざとおくからきてくださる配達はいたつさんにおどくですので、どうか、十日とおかめぐらいに一かいおくってくだされば結構けっこうです。
母の心 (新字新仮名) / 小川未明(著)
会読かいどくは、毎月まいつききまったに六かいぐらいおこなわれました。よくできたひとにはしろまる、できなかったひとにはくろまる、わりあてられた文章ぶんしょうがぜんぶできたものには、しろい三かくのしるしをつけます。
「すると刈谷老人かりやろうじんのところへつきに一かいか二かいく、その用件ようけんなんですか」
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
時間じかんいくかいとなく、貨車かしゃや、客車きゃくしゃ往復おうふくするために、ねつはっし、はげしく震動しんどうする線路せんろでも、ある時間じかんは、きわめてしんとして、つめたく白光しろびかりのする鋼鉄こうてつおもて
雲と子守歌 (新字新仮名) / 小川未明(著)
だれでも、子供こども時分じぶんは、魚釣うおつりがきなものですが、せい一ときては、に、二、三かいもいくようなこともめずらしくなかったのです。それは、かわがそうとおいところでなかったからでありましょう。
窓の内と外 (新字新仮名) / 小川未明(著)