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勘解由
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かげゆ
ふりがな文庫
“
勘解由
(
かげゆ
)” の例文
しかし、秀次は、年まだ十七の
弱冠
(
じゃっかん
)
である。そこで秀吉は、自分の左右から、木下助右衛門と、同姓の
勘解由
(
かげゆ
)
のふたりを選抜して
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「大学はおれの思ったとおりに増長する、このあいだ
評定役
(
ひょうじょうやく
)
の会議があった、そのとき、遠山
勘解由
(
かげゆ
)
ひとりが異をとなえた」
樅ノ木は残った:01 第一部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
文中にもある
馬込
(
まごめ
)
氏は、江戸宿の里長馬込
勘解由
(
かげゆ
)
の家柄で、徳川氏が江戸に来たとき、駄馬人夫を率いて迎えた名望家で
旧聞日本橋:01 序文/自序
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
、
長谷川時雨
(著)
伊能忠敬は、幼名を三治郎、後に佐忠太と
云
(
い
)
いましたが、成人して通称三郎右衞門と称し、字は子齊、東河と号し、晩年には
勘解由
(
かげゆ
)
とも称しました。
伊能忠敬
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
よって、永代、所替をいたさず、この方よりも申しつけまじくと仰せあって、
権現
(
ごんげん
)
さまから、特に藩祖
勘解由
(
かげゆ
)
さまに下しおかれたよしに聞き及んでおります。
無惨やな
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
父の信之、祖父の
勘解由
(
かげゆ
)
、母お柳、その三人と松原家の
使者
(
つかひ
)
とは奥の間で話してゐる。叔母も其席に出た。静子は今更の様に胸が騒ぐ。兄の居ないのが恨めしい。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
掠
(
かす
)
め取るべしと思ひし
機
(
をり
)
から故大いに
悦
(
よろこ
)
び兩人は立出是は/\
勘解由
(
かげゆ
)
殿には
能
(
よく
)
こそ御入來只今の御口上の
趣
(
おもふ
)
き
痛
(
いた
)
み入候主人儀は別段變る事も是なく併し此度の儀は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
喜多村
緑之丞
(
ろくのじやう
)
、加藤彌三之丞、金出宿には黒田監物、黒田平吉、林
掃部
(
かもん
)
、村山角右衞門、野口左助、喜多村
勘解由
(
かげゆ
)
、宰府口には毛利左近、月瀬
右馬允
(
うめのじよう
)
、
衣笠因幡
(
きぬがさいなば
)
、大音六左衞門、菅勘兵衞
栗山大膳
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
(ありゃア松浦
勘解由
(
かげゆ
)
の
忰
(
せがれ
)
だ。わずかの意趣から
太秦
(
うずまさ
)
の野道で、その勘解由を討って取り、爾来自分でも世を狭めていたが、こんな江戸の地でその勘解由の忰の、民弥に逢おうとは思わなかった)
猫の蚤とり武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
主人の佐久間
勘解由
(
かげゆ
)
は、東照宮入国のお供をして大伝馬町に住み付き、代々公儀の御用達を勤める身分ですが、生得気むずかしく、物事に
容捨
(
ようしゃ
)
を知らぬ心掛けの人間で、それに連れ添う内儀のお
杉
(
すぎ
)
は
奇談クラブ〔戦後版〕:15 お竹大日如来
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
先ず陣の
布
(
し
)
き方を見ると、東軍は幕府を中心にして、
正実坊
(
しょうじつぼう
)
、実相院、相国寺、及び北小路町の細川勝元邸を連ねて居る。西軍は五辻通、大宮東、山名宗全邸を中心に、
勘解由
(
かげゆ
)
小路にまで延びて居る。
応仁の乱
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
羽生
(
はにゅう
)
某の記する所に
拠
(
よ
)
るに元義は岡山藩中老池田
勘解由
(
かげゆ
)
の
臣
(
しん
)
平尾新兵衛
長治
(
ながはる
)
の子、壮年にして沖津氏の
厄介人
(
やっかいにん
)
(家の子)となりて沖津新吉直義(退去の際元義と改む)と名のりまた源猫彦と号したり。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
そして、あとには
勘解由
(
かげゆ
)
と腹心の者だけが残って、一室を閉め切り、その入れ札を開くこととなりましたが、二十七枚の多くは
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お
伴
(
つ
)
れは三枝
勘解由
(
かげゆ
)
さまの御二男ですわ、お名はなんと
仰
(
おっ
)
しゃったかしら。それは紀久さまがご存じでございましょう。
石ころ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
隱居の
勘解由
(
かげゆ
)
はもう六十の阪を越して體も弱つてゐるが、小心な、一時間も
空
(
むだ
)
には過されぬと言つた
性
(
たち
)
なので、小作に任せぬ家の周圍の菜園から桑畑林檎畑の手入、皆自分が手づから指揮して
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
然
(
され
)
ば今日の
變事
(
へんじ
)
に付稻葉家に於ては大いに
心配
(
しんぱい
)
致され
取敢
(
とりあへ
)
ず日野殿の御
機嫌伺
(
きげんうかゞ
)
ひとして
家老
(
からう
)
の中を
遣
(
つか
)
はされんと城代稻葉
勘解由
(
かげゆ
)
を以て京都日野方へ參入致させ
種々
(
しゆ/″\
)
の
音物
(
いんもつ
)
山の如く贈られて今日の
變事
(
へんじ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
伊加賀民部、山崎
勘解由
(
かげゆ
)
等これに殉じた。晴賢の辞世は
厳島合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
勘解由
(
かげゆ
)
家の当主の千賀子であった。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
頭
(
とう
)
ノ大夫行房と、
勘解由
(
かげゆ
)
ノ次官光守は、衣冠すがたで、馬上。ほかの公卿官人はみな、騎馬
戎衣
(
じゅうい
)
(軍装)で供奉についた。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
依怙
(
えこ
)
の条では、弟(遠山
勘解由
(
かげゆ
)
)を評定役にし、加増させたこと。末弟、永江
主計
(
かずえ
)
をも評定役、
出入司
(
しゅつにゅうづかさ
)
に進めたこと。
樅ノ木は残った:02 第二部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
隠居の
勘解由
(
かげゆ
)
はモウ六十の坂を越して体も弱つてゐるが、小心な、一時間も
空
(
むだ
)
には過されぬと言つた
性
(
たち
)
なので、小作に任せぬ家の
周囲
(
まはり
)
の菜園から桑畑林檎畑の手入、皆自分が手づから
指揮
(
さしづ
)
して
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
差出せし御咎ならん此度江戸表へ
罷
(
まか
)
り出る時は必ず
切腹
(
せつぷく
)
にても致さずんば申
譯
(
わけ
)
立難しとの事にて誰一人
勘解由
(
かげゆ
)
に
附添
(
つきそひ
)
下向
(
げかう
)
せんと云者なく其座白けて見えにける豫て
覺悟
(
かくご
)
の勘解由は進み出て
各々
(
おの/\
)
は此度の儀を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
……彼には、彼の年若さを思って、秀吉から特に、思慮も勇気もある
木下助右衛門
(
きのしたすけえもん
)
と、木下
勘解由
(
かげゆ
)
の両名を、側に、ちゃんと付けてやってある。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
仮にも異議をさしはさむ者があろうとは考えられなかったのであるが、その第一日で、新任の遠山
勘解由
(
かげゆ
)
が、まったく予想もしないことを云いだした。
樅ノ木は残った:01 第一部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
佐久間様、柴田様、
勘解由
(
かげゆ
)
様と——御当家にても名だたるお方達がみな、相つづいて惨敗して
退
(
ひ
)
いた後でござります。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
正四郎の父は岩井
勘解由
(
かげゆ
)
といって、
信濃守景之
(
しなののかみかげゆき
)
の
側用人
(
そばようにん
)
であるが、吉塚は先代から岩井家に仕えてい、正四郎が
国許
(
くにもと
)
へ来るに当り、父が選んで付けてよこした。
その木戸を通って
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
お
従兄弟
(
いとこ
)
の
勘解由
(
かげゆ
)
様まで戦死されては、いかな無理押しの御気性でも、こんどは悔いを噛まれたにちがいない——。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また大学の弟の遠山
勘解由
(
かげゆ
)
を、いまだに
評定
(
ひょうじょう
)
役にしておくのは不審である、などと述べ、さらに
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
木下助右と
勘解由
(
かげゆ
)
の
付人
(
つけびと
)
二人も、見殺しにしながら、池田監物を、家臣にもらいたいなどといっているようでは、まだまだ、
性根
(
しょうね
)
がついていないと見える。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「七月の評定役会議で、遠山
勘解由
(
かげゆ
)
がひとり異をとなえ、渡辺金兵衛ら三名を
訊問
(
じんもん
)
にかけた」
樅ノ木は残った:01 第一部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
桐井角兵衛
(
きりいかくべえ
)
のさしずで、少し遅れて
出張
(
でば
)
ってきた徳島の
町同心
(
まちどうしん
)
、
浅間丈太郎
(
あさまじょうたろう
)
、田宮善助、
助同心
(
すけどうしん
)
岡村
勘解由
(
かげゆ
)
。
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何をかくそう、いつぞや江ノ島で会ったあの内田
勘解由
(
かげゆ
)
から、すっかり見込まれて、兄や、叔父までも抱きこまれ、この俺に、
聟
(
むこ
)
になってくれというわけだ……
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
で、
勘解由
(
かげゆ
)
は、あとに残って詳細に倉の内外を見て廻っている。それを終って、河合伝八の死骸を片づけたのは午後でしたから、とうとう
午
(
ひる
)
の食事さえ
摂
(
と
)
っていない。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
各隊先導の部将には、生駒甚助同三吉の父子、中村孫兵次、山内猪右衛門、木下助左衛門、弟の
勘解由
(
かげゆ
)
、小西弥九郎、一柳市助など、いわゆる中堅の旗本のみだった。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
土屋
勘解由
(
かげゆ
)
、水野弥一兵衛、
庄司
(
しょうじ
)
仙三郎、近藤
幹雄
(
みきお
)
、
中坊陽之助
(
ちゅうぼうようのすけ
)
、長坂血槍九郎、本田龍平、こう七人で、吉宗の弓馬の相手に近ごろ選び出された
倔強
(
くっきょう
)
の者たちでした。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と見て、海部同心の安井、土岐、助同心の岡村
勘解由
(
かげゆ
)
、眼八について列の前へかき分けて出る。
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
小侍に、
燭台
(
しょくだい
)
を持たせ、次に、用人の雨宮
勘解由
(
かげゆ
)
が、そっと小暗い端に
畏
(
かしこ
)
まった。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
用人の
勘解由
(
かげゆ
)
が、やがてまた、彼の居間へ告げて来た。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、仲を取って、
助同心
(
すけどうしん
)
の岡村
勘解由
(
かげゆ
)
が
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
木下
勘解由
(
かげゆ
)
は、たしなめた。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
勘解由
(
かげゆ
)
。代って参れ」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
勘解由
(
かげゆ
)
、勘解由」
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
勘
常用漢字
中学
部首:⼒
11画
解
常用漢字
小5
部首:⾓
13画
由
常用漢字
小3
部首:⽥
5画
“勘解由”で始まる語句
勘解由店
勘解由小路
勘解由使
勘解由左衛門