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ばてれん
ふりがな文庫
“
伴天連
(
ばてれん
)” の例文
沢野忠庵という
転
(
ころ
)
び
伴天連
(
ばてれん
)
が踏み絵を発明したことも事実であり、アントニオ・ルビノというばてれんが、殺されたことも事実である。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死――
(新字新仮名)
/
長与善郎
(著)
裏切れない信徒。寛永の
邪宗門狩
(
じゃしゅうもんがり
)
以来、山のなかに逃げこんで山の会堂に子孫をつくっている
伴天連
(
ばてれん
)
の血脈。そういうものの一団だ
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さうして、その悪魔なるものは、天主教の
伴天連
(
ばてれん
)
か(恐らくは、フランシス
上人
(
しやうにん
)
)がはるばる日本へつれて来たのださうである。
煙草と悪魔
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
でなくば自身
冥土
(
めいど
)
まで聞きに行ってくる
切支丹
(
きりしたん
)
伴天連
(
ばてれん
)
の秘法でも心得ていないかぎり、推断に苦しむのは当然なことというべきでありました。
右門捕物帖:10 耳のない浪人
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
第一の童子 此
御寺
(
おてら
)
の名を知るものは京中にはおぢやらぬわ。たつて知りたくば中の
伴天連
(
ばてれん
)
に聞いて来やれ。ははははは。
南蛮寺門前
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
▼ もっと見る
「この間は浜松で、その
伴天連
(
ばてれん
)
の一人が来て、傍に遊んでいる小供の頭を
撫
(
な
)
でると、それが犬になったと云いますよ」
切支丹転び
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
序文
(
じよのぶん
)
は
間々
(
まゝ
)
欧文を直訳したかのやうな語法を交へ、一見して
伴天連
(
ばてれん
)
たる
西人
(
せいじん
)
の手になつたものだらうと思はれるやうな所があると断り書まで添へたものだ。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
それは、今から二十六年前(といへば、家康の切支丹禁令のことであらう)天草郡三津浦に居住の
伴天連
(
ばてれん
)
を追放のとき、
末鑑
(
すえかがみ
)
といふ一巻の書物を残して行つた。
島原の乱雑記
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
父は
忽
(
たちま
)
ち胸に
動悸
(
どうき
)
をさせながら、これは、きりしたん
伴天連
(
ばてれん
)
の
為業
(
しわざ
)
であるから念力で片付けようと思つた。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
慶長の頃天草
上津浦
(
かみつうら
)
の一
伴天連
(
ばてれん
)
が、国禁によって国外へ追放された時の遺言に、今より後二十六年、天帝天をして東西の雲を焦さしめ、地をして不時の花を咲かしめるであろう。
島原の乱
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
恐ろしいのは
外国
(
とつくに
)
だ! 恐ろしいのは異教徒だ! 憎むべきは
吉利支丹
(
きりしたん
)
だ! ザビエル、ガゴー、フロエー、オルガンチノこれら切支丹の
伴天連
(
ばてれん
)
共、教法に
藉口
(
しゃこう
)
し耳目を眩し、人心を誘い邪法を用い
南蛮秘話森右近丸
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
いざさらばわれらに
賜
(
たま
)
へ、
幻惑
(
げんわく
)
の
伴天連
(
ばてれん
)
尊者
(
そんじや
)
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
まるで切支丹
伴天連
(
ばてれん
)
じゃあねえか
円朝花火
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
伴天連
(
ばてれん
)
の師の
宣
(
のたま
)
はく
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
伴天連
(
ばてれん
)
ズボンだヨ
未刊童謡
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
伴天連
(
ばてれん
)
様。どうかわたしの
懺悔
(
ざんげ
)
を御聞き下さい。御承知でも御座いましょうが、この頃世上に噂の高い、
阿媽港甚内
(
あまかわじんない
)
と云う
盗人
(
ぬすびと
)
がございます。
報恩記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
寺院も増築しているし、また、さきに許可を得たオルガンチノ一派の
伴天連
(
ばてれん
)
も、地を選んで、南蛮寺の
建立
(
こんりゅう
)
にかかっていた。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
又拷問の仕方や、始めの歴史叙説は無論、沢野忠庵と云ふ転び
伴天連
(
ばてれん
)
が踏絵を発明した事も事実であり、アントニオ・ルビノと云ふばてれんが殺された事も事実である。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
西坂
(
にしざか
)
を
伴天連
(
ばてれん
)
不浄
(
ふじやう
)
の
地
(
ち
)
といひて
言継
(
いひつ
)
ぎにけり悲しくもあるか
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
第一の人 あれ
伴天連
(
ばてれん
)
が妖術を始めたぞ。
南蛮寺門前
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
護摩
(
ごま
)
炷
(
た
)
き修し、
伴天連
(
ばてれん
)
の
救
(
すくひ
)
よぶとも
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
現在、切支丹屋敷の牢獄に、たッた一人いる異国人とは、すなわち
伊太利
(
イタリヤ
)
ローマの人、
伴天連
(
ばてれん
)
ヨハンのことであります。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
伴天連
(
ばてれん
)
、さあ、婚礼はわたしがさせても
好
(
い
)
いが、——何しろ
阿蘭陀
(
オランダ
)
生れだけに、あの女の
横柄
(
わうへい
)
なのは評判だからね。
長崎小品
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
黄髪
(
わうはつ
)
の
伴天連
(
ばてれん
)
信徒
(
しんと
)
蹌踉
(
さうらう
)
と
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
わが
眼
(
まなこ
)
より見れば、尊げに「さんた・まりあ」などと念じ玉う、
伴天連
(
ばてれん
)
の数は多けれど、悪魔「るしへる」ほどの議論者は、
一人
(
いちにん
)
もあるまじく存ずるなり。
るしへる
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
オルガンチノは
伊太利
(
イタリア
)
生れの
伴天連
(
ばてれん
)
だった。
平戸
(
ひらど
)
、
長崎
(
ながさき
)
あたりはいうまでもなく、
堺
(
さかい
)
、
安土
(
あづち
)
、京都、
畿内
(
きない
)
のいたる処にも無数の宣教師が日本に渡っていた。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
信長は、いま、この
伴天連
(
ばてれん
)
を、もっとも適切な局面に用いようとしている。そのため手許へ呼んだのである。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その後京の「ぐれごり屋」と申す
伴天連
(
ばてれん
)
へも何やら横文字のお書置きをなされ、これはわたくしへお渡し遊ばされ候、この横文字のお書置きは五六行には候へども
糸女覚え書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
わたしはもう
今日
(
けふ
)
限り、あなたとも御つきあひは
御免
(
ごめん
)
蒙
(
かうむ
)
りませう。
古伊万里
(
こいまり
)
の
甲比丹
(
かぴたん
)
、
小柄
(
こづか
)
の
伴天連
(
ばてれん
)
、
亀山焼
(
かめやまやき
)
の
南蛮女
(
なんばんをんな
)
、——いえ、いえ、それどころではありません。
長崎小品
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「ともあれ、お前は夜光の短刀の秘密をひらく一つの鍵だ。おまえという
羅馬
(
ローマ
)
王家の血すじを伝えている人間があればこそ、死んでは渡り、絶えては代り、この日本へ海を越えて来る
伴天連
(
ばてれん
)
がある」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そこでこの
伴天連
(
ばてれん
)
は、
輿
(
こし
)
の側へ近づくと、
忽
(
たちまち
)
尊い
十字架
(
くるす
)
の力によつて難なく悪魔を捕へてしまつた。さうしてそれを南蛮寺の
内陣
(
ないじん
)
へ、襟がみをつかみながらつれて来た。
悪魔
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
私宅を立ち出で候所、篠宅の前へ来かかり候へば、村方の人々大勢
佇
(
たたず
)
み居り、
伴天連
(
ばてれん
)
よ、
切支丹
(
きりしたん
)
よなど、罵り交し候うて、馬を進め候事さへ叶ひ申さず、依つて、私馬上より
尾形了斎覚え書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
あなたは
日本
(
にほん
)
にいる
伴天連
(
ばてれん
)
の中でも、道徳の高い人だと聞いています。して見れば盗人と名のついたものと、しばらくでも一しょにいると云う事は、愉快ではないかも知れません。
報恩記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
われ、即ち
匇惶
(
そうこう
)
として
伴天連
(
ばてれん
)
の許に走り、「るしへる」が言を以てこれに語りたれど、無智の伴天連、
反
(
かえ
)
ってわれを信ぜず。宗門の内証に
背
(
そむ
)
くものとして、
呵責
(
かせき
)
を加うる事数日なり。
るしへる
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
右紅毛の
伴天連
(
ばてれん
)
ろどりげ儀、
今朝
(
こんてう
)
、
伊留満
(
いるまん
)
共相従へ、隣村より篠宅へ参り、同人
懺悔
(
こひさん
)
聞き届け候上、一同宗門仏に加持致し、或は異香を
焚
(
た
)
き
薫
(
くゆ
)
らし、或は神水を振り
濺
(
そそ
)
ぎなど致し候所
尾形了斎覚え書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
(微笑)
伴天連
(
ばてれん
)
のあなたを疑うのは、
盗人
(
ぬすびと
)
のわたしには
僭上
(
せんじょう
)
でしょう。しかしこの約束を守らなければ、(突然
真面目
(
まじめ
)
に)「いんへるの」の猛火に焼かれずとも、
現世
(
げんぜ
)
に
罰
(
ばち
)
が
下
(
くだ
)
る筈です。
報恩記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
伴天連
(
ばてれん
)
うるがんの眼には、
外
(
ほか
)
の人の見えないものまでも見えたさうである。
悪魔
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
参詣の
奉教人衆
(
ほうけうにんしゆう
)
が介抱し、それより
伴天連
(
ばてれん
)
の憐みにて、寺中に養はれる事となつたげでござるが、何故かその身の
素性
(
すじやう
)
を問へば、
故郷
(
ふるさと
)
は「はらいそ」(天国)父の名は「でうす」(天主)などと
奉教人の死
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
猶
(
なほ
)
、
篠
(
しの
)
及娘
里
(
さと
)
当日
伴天連
(
ばてれん
)
ろどりげ同道にて、隣村へ引移り候次第、並に
慈元寺
(
じげんじ
)
住職日寛殿計らひにて同人宅焼き棄て候次第は、既に名主塚越弥左衛門殿より、
言上
(
ごんじやう
)
仕り候へば、私見聞致し候仔細は
尾形了斎覚え書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
(
金象嵌
(
きんざうがん
)
の
小柄
(
こづか
)
の
伴天連
(
ばてれん
)
に)どうしたものでせう? パアドレ!
長崎小品
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
伴天連
(
ばてれん
)
めきたる
人影
(
ひとかげ
)
あり。
るしへる
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
伴
常用漢字
中学
部首:⼈
7画
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
連
常用漢字
小4
部首:⾡
10画
“伴天連”で始まる語句
伴天連像
伴天連爺
伴天連風