“匇惶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうこう50.0%
あわたゞ25.0%
そうくわう25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
われ、即ち匇惶そうこうとして伴天連ばてれんの許に走り、「るしへる」が言を以てこれに語りたれど、無智の伴天連、かえってわれを信ぜず。宗門の内証にそむくものとして、呵責かせきを加うる事数日なり。
るしへる (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
其となく返すものは返す、調べるものは調べる、後になつて非難を受けまいと思へば思ふほど、心の匇惶あわたゞしさは一通りで無い。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
子爵の予を疎外する、何ぞくの如く甚しきや。予は甚しく不快を感じたるを以て、辞を患者の診察に託し、匇惶そうくわうとして子爵の家を辞したり。子爵は恐らく予の去りし後、単身明子を訪れしならんか。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)