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欲深
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よくふか
ふりがな文庫
“
欲深
(
よくふか
)” の例文
まったく、
独
(
ひと
)
りぽっちでおりましたけれど、
欲深
(
よくふか
)
なものですから、
金
(
かね
)
をためることばかり
考
(
かんが
)
えていて、さびしいということなど
知
(
し
)
りませんでした。
夏とおじいさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
父親和尚
(
ちゝおやおしよう
)
は
何處
(
どこ
)
までもさばけたる
人
(
ひと
)
にて、
少
(
すこ
)
しは
欲深
(
よくふか
)
の
名
(
な
)
にたてども
人
(
ひと
)
の
風説
(
うはさ
)
に
耳
(
みゝ
)
をかたぶけるやうな
小膽
(
せうたん
)
にては
無
(
な
)
く、
手
(
て
)
の
暇
(
ひま
)
あらば
熊手
(
くまで
)
の
内職
(
ないしよく
)
もして
見
(
み
)
やうといふ
氣風
(
きふう
)
なれば
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
見慣
(
みなら
)
ひて
平生
(
へいぜい
)
はすはに
育
(
そだち
)
しは其の父母の
教訓
(
をしへ
)
の
至
(
いた
)
らざる所なり
取譯
(
とりわけ
)
母
(
はゝ
)
は
心
(
こゝろ
)
邪
(
よこし
)
まにて
欲深
(
よくふか
)
く亭主庄三郎は
商賣
(
しやうばい
)
の道は知りても
世事
(
せじ
)
に
疎
(
うと
)
く
世帶
(
せたい
)
は妻に
任
(
まか
)
せ
置
(
おく
)
ゆゑ妻は
好事
(
よきこと
)
にして
夫
(
をつと
)
を
尻
(
しり
)
に
敷
(
し
)
き身上
向
(
むき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
無益
(
むえき
)
な
欲
(
よく
)
が、かえって
人間
(
にんげん
)
を
不幸
(
ふこう
)
にするのだ。そして、
欲深
(
よくふか
)
になったものは、もう二
度
(
ど
)
と、
生
(
う
)
まれたときのような、
美
(
うつく
)
しい
気持
(
きも
)
ちにはなれないのだ。
船でついた町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「そう、
人間
(
にんげん
)
のように
欲深
(
よくふか
)
でもないし、いちど
信
(
しん
)
じれば、
気変
(
きが
)
わりなんかしないからね。」と、
秀吉
(
ひできち
)
は
答
(
こた
)
えたのです。
さか立ち小僧さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
だれとも
争
(
あらそ
)
わず、
仲
(
なか
)
よく
暮
(
く
)
らしてゆくのが、
本意
(
ほんい
)
なんだ。この
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
が、まちがっていることに
気
(
き
)
づかなかったばかりに、
俺
(
おれ
)
も、いつしか
欲深
(
よくふか
)
い
人間
(
にんげん
)
になってしまった。
船でついた町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
人間
(
にんげん
)
だって
同
(
おな
)
じじゃないか、
毎日
(
まいにち
)
のように、
若
(
わか
)
いもの、
年寄
(
としよ
)
りの
区別
(
くべつ
)
なく
死
(
し
)
んで
墓
(
はか
)
へゆくのに、
自分
(
じぶん
)
だけは、いつまでも
生
(
い
)
きていると
思
(
おも
)
って、
欲深
(
よくふか
)
くしているのだ。」
あらしの前の木と鳥の会話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、この
男
(
おとこ
)
は、なかなか
欲深
(
よくふか
)
でありました。五、六
年
(
ねん
)
もたって、ふと、いつか
自分
(
じぶん
)
は
無花果
(
いちじく
)
の
木
(
き
)
を
友
(
とも
)
だちのもとにあずけておいたことを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
しました。さっそく
取
(
と
)
りにゆきました。
ある男と無花果
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
自分
(
じぶん
)
の
家
(
うち
)
にいた
女中
(
じょちゅう
)
のしげは、お
嫁
(
よめ
)
の
話
(
はなし
)
どころでなく、いつも
欲深
(
よくふか
)
げな
父親
(
ちちおや
)
がたずねてきては、
外
(
そと
)
へ
呼
(
よ
)
び
出
(
だ
)
して、おしげが
働
(
はたら
)
いてもらったお
金
(
かね
)
を、みんな
取
(
と
)
り
上
(
あ
)
げていってしまった
末
(
すえ
)
に
眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ばか
者
(
もの
)
め、たとえ
神
(
かみ
)
さまがいらしても、ひとのためを
思
(
おも
)
わぬ
欲深
(
よくふか
)
や、ひきょう
者
(
もの
)
に、なんで
味方
(
みかた
)
をなさるものか。
鳥
(
とり
)
や、けものを
見
(
み
)
るがいい。いつもいきいきとして、
自由
(
じゆう
)
にたのしんでいる。
きつねをおがんだ人たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
欲深
(
よくふか
)
なからすは、なにを
見
(
み
)
てもほしいものばかりなので、もしや、このあたりになにか
落
(
お
)
ちていはしないかと、あたりを
見
(
み
)
まわしながら、あっちの
木
(
き
)
、こっちの
木
(
き
)
とうろうろ
飛
(
と
)
びまわっていました。
からすとうさぎ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“欲深”の意味
《名詞》
欲が深いさま。また、そのような人。
(出典:Wiktionary)
欲
常用漢字
小6
部首:⽋
11画
深
常用漢字
小3
部首:⽔
11画
“欲深”で始まる語句
欲深様
欲深樣
欲深者