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ふりがな文庫
“
最少
(
もすこ
)” の例文
最少
(
もすこ
)
し具体的にいえばどうしたら『新小説』と『
文芸倶楽部
(
ぶんげいクラブ
)
』の
編輯者
(
へんしゅうしゃ
)
がわれわれの原稿を買うだろうかとの問題ばかりであった。
霊廟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
『浮雲』以後の精神的及び物質的苦悶に富んだ二葉亭の半世の生活からは
最少
(
もすこ
)
し徹底した近代的悲痛が現れなければならないはずであったが
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
家主
(
いえぬし
)
の婆あさんなんぞは婆あさんでも
最少
(
もすこ
)
し
艶々
(
つやつや
)
しているように思われるのである。瀬戸はこう云った。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
必ずこの語は不用なりとか、この語は
最少
(
もすこ
)
し短くしても事足りぬべきにとか、此語と彼語と位置を
顛倒
(
てんとう
)
すればてにはの接続に無理を生ぜぬとか、何とかいふやうな事あるべし。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
子供
(
こども
)
の
癖
(
くせ
)
にませた
樣
(
やう
)
でをかしい、お
前
(
まへ
)
は
餘
(
よ
)
つぽど
剽輕
(
ひやうきん
)
ものだね、とて
美登利
(
みどり
)
は
正太
(
しようた
)
の
頬
(
ほう
)
をつゝいて、
其眞面目
(
そのまじめ
)
がほはと
笑
(
わら
)
ひこけるに、
己
(
おい
)
らだつても
最少
(
もすこ
)
し
經
(
た
)
てば
大人
(
おとな
)
になるのだ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
小林さだ子としたならば
最少
(
もすこ
)
し小さくなければならんのです。神楽坂署にてあれなる死体につき色々に説明を聞きましたなれど、未だ今尚私は疑惑の波に漂うて居るのであります。
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
「ナニ、姉さん、
左様
(
さう
)
気をいら立てずと、
最少
(
もすこ
)
し休んで
在
(
い
)
らつしやる方が
可
(
い
)
いですよ」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
我劇の古色を
傷
(
きずつ
)
くる限りは出来ぬ相談なるが故に、我邦の楽にて推し通すは可也、然れども願くは、楽と動との関係を
最少
(
もすこ
)
し
緩
(
ゆ
)
るくして、演者の活溌なる動作を見ることを得たきものなり。
劇詩の前途如何
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
「おい、君、
最少
(
もすこ
)
しそっちへ寄ッた。この
爺様
(
じいさん
)
に
半座
(
はんざ
)
を分けるのだ。」
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
『お前は何を考がえて居るのだ。
持
(
もっ
)
て生れた気象なら
致方
(
しかた
)
もないが、
乃父
(
おれ
)
はお前のような気象は
大嫌
(
だいきらい
)
だ、
最少
(
もすこ
)
し
確固
(
しっかり
)
しろ。』と
真面目
(
まじめ
)
の顔で言いますから、僕は顔も上げ得ないで黙って居ました。
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「この胴裏じゃ表が泣く、
最少
(
もすこ
)
し
気張
(
きば
)
れば
宜
(
よ
)
かった」というと「
何故
(
なぜ
)
、昔から羽織の裏は甲斐機に
定
(
きま
)
ってるじゃないか、」
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
自分は衰弱した身心の健康を、力ある海洋の空気によつて恢復させ、
最少
(
もすこ
)
し軟かな
暖
(
あたゝか
)
な感情を以て、自分と自分の周囲を顧ることが出来るやうになりたいと思つた。
海洋の旅
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
流石
(
さすが
)
に
氣根
(
きこん
)
も
竭果
(
つきは
)
てけん
茫然
(
ばうぜん
)
として
立
(
たち
)
つくす
折
(
をり
)
しも
最少
(
もすこ
)
し
參
(
まゐ
)
ると
御座
(
ござ
)
いませうと
話
(
はな
)
し
聲
(
ごゑ
)
して
黒
(
くろ
)
き
影
(
かげ
)
目
(
め
)
に
映
(
うつ
)
りぬ、
天
(
てん
)
の
與
(
あた
)
へ
人
(
ひと
)
こそ
來
(
き
)
つれ
外
(
はづ
)
すまじと
勇
(
いさ
)
み
立
(
たつ
)
て
進
(
すゝ
)
み
寄
(
よ
)
ればはて
何
(
なん
)
とせん
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「そうか、」と立ちながら足を
叩
(
たた
)
いて
頽
(
くず
)
れるように笑った。「
宜
(
よ
)
かった、宜かった、
最少
(
もすこ
)
し遅れようもんなら復た怒られる処だった。さあ、来給え、」
鴎外博士の追憶
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
私は日本人が日本の国土に生ずる特有の植物に対して
最少
(
もすこ
)
し深厚なる愛情を持っていたなら
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
お前は余つぽど
剽軽
(
ひやうきん
)
ものだね、とて美登利は正太の
頬
(
ほう
)
をつついて、その真面目がほはと笑ひこけるに、
己
(
おい
)
らだつても
最少
(
もすこ
)
し経ては大人になるのだ、
蒲田屋
(
かばたや
)
の旦那のやうに
角袖外套
(
かくそでぐわいとう
)
か何か着てね
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
二葉亭にもし山本伯の性格の一割でもあったら、アンナにヤキモキ
悶
(
もだ
)
えたり
焦々
(
いらいら
)
したりして神経衰弱などに
罹
(
かか
)
らなかったろう。社会的にも
最少
(
もすこ
)
し成功したろう。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
最少
(
もすこ
)
し
向
(
むこう
)
の困るくらい
委
(
くわ
)
しくこまかい事まできけばよかったという気がした。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
二葉亭は
最少
(
もすこ
)
し豊かであるべきはずであったが、哈爾賓到着後は万事が予想と反して思うようにならなかったのみならず、財政上にもまた頗る窮乏して自分自身はなお更
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
清岡は女給の君江が
最少
(
もすこ
)
し乗気にさえなってくれれば、明日といわず即座にカッフェーなり酒場なり開業させようと思いながら、そういう相談には君江ではいかにも頼みにならないところから
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
最
常用漢字
小4
部首:⽈
12画
少
常用漢字
小2
部首:⼩
4画
“最”で始まる語句
最早
最
最初
最中
最後
最期
最前
最寄
最上
最近