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日光
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ひ
ふりがな文庫
“
日光
(
ひ
)” の例文
こまやかな肉が、ほどよく色づいて、強い
日光
(
ひ
)
にめげないように見える上を、きわめて薄く
粉
(
こ
)
が吹いている。てらてら
照
(
ひか
)
る顔ではない。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
来客
(
らいかく
)
の目覚しさ、それにもこれにも、
気臆
(
きおく
)
れがして、思わず花壇の前に立留まると、
頸
(
うなじ
)
から
爪
(
つま
)
さきまで、
木
(
こ
)
の葉も遮らず
赫
(
かっ
)
として
日光
(
ひ
)
が
射
(
さ
)
した。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
探
(
さぐ
)
ることも
發見
(
みいだ
)
すことも
出來
(
でき
)
ぬ
有樣
(
ありさま
)
——それが
身
(
み
)
の
爲
(
ため
)
にならぬのは
知
(
し
)
れてあれど——
可憐
(
いたい
)
けな
蕾
(
つぼみ
)
の
其
(
その
)
うるはしい
花瓣
(
はなびら
)
が、
風
(
かぜ
)
にも
開
(
ひら
)
かず、
日光
(
ひ
)
にもまだ
照映
(
てりは
)
えぬうちに
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
或
(
あ
)
る
年
(
とし
)
の
冬
(
ふゆ
)
は
雪沓
(
ゆきぐつ
)
を
穿
(
は
)
いて、
吉備国
(
きびのくに
)
から
出雲国
(
いずものくに
)
への、
国境
(
くにざかい
)
の
険路
(
けんろ
)
を
踏
(
ふ
)
み
越
(
こ
)
える。
又
(
また
)
或
(
あ
)
る
年
(
とし
)
の
夏
(
なつ
)
には
焼
(
や
)
くような
日光
(
ひ
)
を
浴
(
あ
)
びつつ
阿蘇山
(
あそざん
)
の
奥深
(
おくふか
)
くくぐり
入
(
い
)
りて
賊
(
ぞく
)
の
巣窟
(
そうくつ
)
をさぐる。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
寛文四年五月中旬のさわやかな
日光
(
ひ
)
は、この山国の旧家の庭いっぱいにあたっていた。
鸚鵡蔵代首伝説
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
窓近くさし
出
(
い
)
でたる一枝は、枝の武骨なるに似ず、
日光
(
ひ
)
のさすままに緑玉、
碧玉
(
へきぎょく
)
、
琥珀
(
こはく
)
さまざまの色に透きつ
幽
(
かす
)
めるその葉の
間々
(
あいあい
)
に、
肩総
(
エポレット
)
そのままの花ゆらゆらと枝もたわわに咲けるが
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
「女の人なんか
日光
(
ひ
)
の差し工合だって奇麗にもきたなくも見えるもんだよ。」
蛋白石
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
杉だか何だか
日光
(
ひ
)
が
透
(
とお
)
って赤く見えるほど薄っぺらな
障子
(
しょうじ
)
の腰だのを眼にするたびに、いかにもせせこましそうな心持になる。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
日光
(
ひ
)
の差し工合だって女の人は奇麗に見えるよ」
千世子(三)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
ヂュリ なりゃ、
窓
(
まど
)
よ、
日光
(
ひ
)
を
内
(
うち
)
へ、
命
(
いのち
)
を
外
(
そと
)
へ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
それへ
東窓
(
ひがしまど
)
を
洩
(
も
)
れる朝日の
光
(
ひかり
)
が、
後
(
うしろ
)
から射すので、
髪
(
かみ
)
と
日光
(
ひ
)
の
触
(
ふ
)
れ
合
(
あ
)
ふ
境
(
さかい
)
の所が
菫
(
すみれ
)
色に
燃
(
も
)
えて、
活
(
い
)
きた
暈
(
つきかさ
)
を
脊負
(
しよ
)
つてる。それでゐて、
顔
(
かほ
)
も
額
(
ひたひ
)
も甚だ
暗
(
くら
)
い。
暗
(
くら
)
くて
蒼白
(
あをしろ
)
い。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
何だか一面に粉が
吹
(
ふ
)
いて、
光沢
(
つや
)
のない
日光
(
ひ
)
に
当
(
あた
)
つた様に思はれる。
影
(
かげ
)
の
所
(
ところ
)
でも黒くはない。寧ろ
薄
(
うす
)
い
紫
(
むらさき
)
が
射
(
さ
)
してゐる。三四郎は此画を見て、何となく軽快な感じがした。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それへ東窓をもれる朝日の光が、うしろからさすので、髪と
日光
(
ひ
)
の触れ合う境のところが
菫色
(
すみれいろ
)
に燃えて、生きた
暈
(
つきかさ
)
をしょってる。それでいて、顔も額もはなはだ暗い。暗くて青白い。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
今日
(
けふ
)
は白いものを薄く
塗
(
ぬ
)
つてゐる。けれども本来の
地
(
ぢ
)
を
隠
(
かく
)
す程に無趣味ではなかつた。
濃
(
こま
)
やかな
肉
(
にく
)
が、程よく色づいて、
強
(
つお
)
い
日光
(
ひ
)
に
負
(
め
)
げない様に見える上を、極めて薄く粉が吹いてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
なんだかいちめんに
粉
(
こ
)
が吹いて、
光沢
(
つや
)
のない
日光
(
ひ
)
にあたったように思われる。影の所でも黒くはない。むしろ薄い紫が射している。三四郎はこの絵を見て、なんとなく軽快な感じがした。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
光
常用漢字
小2
部首:⼉
6画
“日光”で始まる語句
日光黄菅
日光室
日光浴室
日光浴
日光山
日光掩蔽
日光膳
日光山志
日光下駄
日光地方