再度さいど)” の例文
ひしがるゝともおぼ無事なきことは申上難く候と言ひつのるにぞ然ば猶後日の調べと再度さいどどうさげられ長庵三次の兩人は又も獄屋ごくやへ引れける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
この話からおすと、セキストン伯爵は、再度さいど、探険船を用意して、いま恐竜島の附近の海面までのりつけたものらしい。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そして途中で伊勢いせのお宮におまいりになって、おんおば上の倭媛やまとひめ再度さいどのお別れをなさいました。そのとき命はおんおば上に向かっておっしゃいました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
うしませう」とすゝいた。宗助そうすけ再度さいど打撃だげきをとこらしくけた。つめたいにくはひになつて、其灰そのはひまたくろつちくわするまで一口ひとくち愚癡ぐちらしい言葉ことばさなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わたくしかんがへでは今日こんにち學生がくせいものをしゆるにしても、一をしへてわすれたところがあれば、再度さいどをしへる、またわすれたところがあればまたをしへるといふやうな教授法けうじゆはふでは中々なか/\成効せいかう覺束おぼつかないとおもひます。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
中々なか/\大人たいじんは知らんところ御来臨ごらいりんのない事はぞんじてりましたが、一にても先生の御入来おいでがないと朋友ほういうまへじつ外聞ぐわいぶんわるく思ひます所から、御無礼ごぶれいかへりみず再度さいど書面しよめん差上さしあげましたが
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
再度さいどの努力に新しくされた希望が續いた。最初のときと同じやうに、數週間はその希望は輝いてゐた。けれども同じやうに光薄ひかりうす色褪いろあせて行つた。一行も一言も私には屆かなかつた。
多少たしょう再度さいど内省ないせい分析ぶんせきとはあっても、たしかにこのとおりその時心象しんしょうの中にあらわれたものである。ゆえにそれは、どんなに馬鹿ばかげていても、難解なんかいでもかならず心の深部しんぶにおいて万人ばんにん共通きょうつうである。
再度さいど御親書ごしんしよ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
かけ再度さいど忠兵衞夫婦に罪科ざいくわを負せんと致したれ共既に其方の申口相違致したるに付流石さすが申論まうしろんずる事能はずおそれ入たるには非ずや然る上からは一事が萬事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
魚眼ぎょがんレンズをとおした写真を調べてみるまでもなく、大声をあげたりして、もう明瞭めいりょうな失敗をしたQX30だった。もう再度さいど、生きて此のレビュー館は出られなくなった。
間諜座事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あげをつと惡名あくみやうすゝぎ度とは思へども清右衞門は段々だん/\意見をなし兎に角に假令たとへ再度さいど御調べを願ふとも是と云證據しようこも有ねば公儀おかみに於ても詮方せんかたなし先々夫迄の天命なりとあきらめ道十郎殿の紀念かたみに殘せし道之助を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)