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しゆげふ
此矮小な
若僧は、まだ
出家をしない
前、たゞの
俗人として
此所へ
修業に
來た
時、
七日の
間結跏したぎり
少しも
動かなかつたのである。
何うも
可哀さうな事をしましたな、
私も長らく
一緒に
居つたが
喰ふ物も
喰はずに
修業して歩き、
金子を
蓄た人ですから少しは
貯金がありましたらう。
十六の
年から
思ふ
事があつて、
生れも
賤しい
身であつたれど一
念に
修業して六十にあまるまで
仕出來したる
事なく
心細さは
申すまでもなかつたが、
卑怯な
様でも
修業の
積まぬ
身には、
恁云ふ
暗い
処の
方が
却つて
観念に
便が
宜い。
「三
年ばかりあちらで
学校へ
入りたまへ。そしてみつちり
勉強して
来た
方がいゝね。」
竹村はさう
言つて、
作家としてよりも、
寧ろもつと
広い
意味の
修業を
彼に
要望した。
へい、
今日は休みましてござります、
就きまして
差配さん
少々お
願があつて出ました。「アヽ
何だイ。金「
私共の
隣家の
源八と
云ふ
修業に出ます
坊さんナ。 ...
亡くなられた
洪川和尚などは、もと
儒教をやられて、
中年からの
修業で
御座いましたが、
僧になつてから三
年の
間と
云ふもの
丸で
一則も
通らなかつたです。
漸く
此頃になつて
少し
樂になりました。しかし
未だ
先が
御座います。
修業は
實際苦しいものです。
誠にどうもお
仕立と
申し、お
落着のある
流石は
松花堂はまた別でございます、あゝ
結構な
御品で、
斯様なお
道具を
拝見致すのは
私共の
眼の
修業に
相成りますと
云つて、
身を
卑下するんだ。