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一番
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ひとつ
ふりがな文庫
“
一番
(
ひとつ
)” の例文
「かねて承知なんじゃあないか、君、ここは
一番
(
ひとつ
)
粋を通して、ずっと大目に見てくれないじゃあ困りますね。」と
情
(
なさけ
)
なそうにいった。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
今年卒業したら
直
(
すぐ
)
に洋行でもしたいと思ふなら、又さう云ふ事に私も
一番
(
ひとつ
)
奮発しやうではないか。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「
私
(
わし
)
も今日が
書入日
(
かきいれび
)
でござりまする。この御寺に、月に二斎を
楽
(
たのし
)
みにいたしております。どうぞ
一番
(
ひとつ
)
御上人様へ御取次下されまし。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「さあ、君を慰める為に
一番
(
ひとつ
)
間の健康を祝さう」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
が、ここだ、と
一番
(
ひとつ
)
、
三盃
(
さんばい
)
の
酔
(
よい
)
の元気で、拝借の、その、女の浴衣の、袖を二三度、両方へ引張り引張り、ぐっと膝を突向けて
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
一番
(
ひとつ
)
悉
(
くはし
)
くお話し下さらんか
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「今度八丁堀の
私
(
わっし
)
の内へ遊びに来ておくんなせえ。
一番
(
ひとつ
)
私がね、
嚊々左衛門
(
かかあざえもん
)
に酒を
強請
(
ねだ
)
る呼吸というのをお目にかけまさ。」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
気軽なら
一番
(
ひとつ
)
威
(
おど
)
かしても見よう処、姉夫人は少し腰を
屈
(
かが
)
めて、縁から差覗いた、眉の
柔
(
やわらか
)
な笑顔を、綺麗に、小さく畳んだ
手巾
(
ハンケチ
)
で半ば隠しながら
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「酔興さ。私も酔興だから、おまえさんも酔興に
一番
(
ひとつ
)
私の志を受けてみる気はなしかい。ええ、金さん、どうだね」
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
田鼠化為鶉、親仁、すなわち意気となる。はッはッはッ。いや。
当家
(
こちら
)
のお
母堂様
(
ふくろさま
)
も御存じじゃった、親仁こういう事が大好きじゃ、
平
(
ひら
)
に
一番
(
ひとつ
)
遣
(
や
)
らせてくれ。
錦染滝白糸:――其一幕――
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いずれお
詫
(
わび
)
をする、
更
(
あらた
)
めてお礼に来ましょうから、相済まんがどうぞ
一番
(
ひとつ
)
、
腕車
(
くるま
)
の世話をしておくんなさい。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
君、その大事の、いや、御秘蔵のものではあろうが、どうぞ
一番
(
ひとつ
)
、その感謝状を拝ましてもらいたいな。
海城発電
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
君、その大事の、いや、御秘蔵のものではあらうが、どうぞ
一番
(
ひとつ
)
、その感謝状を拝ましてもらいたいな。
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
……お
待
(
ま
)
ちなさりまし、
晝間
(
ひるま
)
の
辨當箱
(
べんたうばこ
)
が
開
(
あ
)
いて
居
(
を
)
ります、
洗
(
あら
)
つて
一番
(
ひとつ
)
、
其
(
そ
)
れへ
汲出
(
くみだ
)
して
差上
(
さしあ
)
げませう。
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ええ
難有
(
ありがた
)
い、夢になるな夢になるな。「もうこれッ切り御苦労は懸けないが、もう
一番
(
ひとつ
)
頼まれてくれ。 ...
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あんまり生意気だから
一番
(
ひとつ
)
威
(
おど
)
してやろうと思って、私があすこに隠れていたがね、男がやると
差合
(
さしあい
)
だ、ちょうど可いからお前に頼む、ね、幽霊にならないか。
愉快
(
おもしろ
)
いよ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
というのは、今しがた誰も居ないのに声が
懸
(
かか
)
って、人形が物を言うていこたあ無い筈だと思ったが、下枝の
業
(
わざ
)
であったかも知れぬわい。待て、
一番
(
ひとつ
)
家内
(
うち
)
を
検
(
しら
)
べて見よう。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こっちへ
指
(
ゆびさし
)
をしたように見えたけれども、
朧気
(
おぼろげ
)
でよくは分らないから、
一番
(
ひとつ
)
、その
灯
(
あかり
)
を
幸
(
さいわい
)
。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
半
価値
(
ねだん
)
は
酷
(
ひど
)
うげす。植木屋だと、じゃあ鉢は要りませんか、と云って手を打つんでげすがな。画だけ
引剥
(
ひっぺが
)
して差上げる訳にも参りませんで。どうぞ
一番
(
ひとつ
)
御奮発を願いてえんで。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
前
(
せん
)
の向島の大連の時で、その経験がありますから、今夜は
一番
(
ひとつ
)
、
明
(
あかり
)
晃々
(
こうこう
)
とさして、どうせ
顕
(
あらわ
)
れるものなら
真昼間
(
まっぴるま
)
おいでなさい、明白で
可
(
い
)
い、と皆さんとも申合せていましたっけ。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「いかがでございましょう、頂く訳には参りませんか、どうです、蝶さん、ここに是非
一番
(
ひとつ
)
君のお酌をという、厄介な、
心懸
(
こころがけ
)
の悪いのが出来上ったんですが、悪うございますか。」
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一番
(
ひとつ
)
何でもそういったものを、どしどし私たちが頂戴をすることにしようじゃないか。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さてお夏さん、思切っておくんなさい、二三日前から薄々様子は知っていなさろうがね、町内じゃあ大抵気にするッたらないんだから、
一番
(
ひとつ
)
ね、思切って
私等
(
わたしども
)
に
鶏
(
とり
)
をおくんなさい。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
剽軽
(
ひょうきん
)
な方で、
一番
(
ひとつ
)
三由屋をお担ぎなさるのではないかと、申すものもござりまするが、この寒いに、
戸外
(
おもて
)
からお入りなさったきり、
洒落
(
しゃれ
)
にかくれんぼを遊ばす陽気ではござりません。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ところで聞かっしゃい、
差配
(
おおや
)
さまの
謂
(
い
)
うのには、作平、
一番
(
ひとつ
)
念入
(
ねんいり
)
に
遣
(
や
)
ってくれ、その代り儲かるぜ、十二分のお手当だと、膨らんだ
懐中
(
ふところ
)
から、
朱総
(
しゅぶさ
)
つき、
錦
(
にしき
)
の袋入というのを一面の。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
つい
串戯
(
じょうだん
)
に、
一番
(
ひとつ
)
驚かしてくれようと、おう、姉や、とそれ、雲助声を出しやしたが、
棲折笠
(
つまおりがさ
)
に竹の杖、小袖の上へ浴衣を着て、
緋
(
ひ
)
の
褌
(
ふんどし
)
にもつれながら、花道を出るのと違って、
方
(
かた
)
なし
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「だから待ちねえ、見せるてこッた、うんと
一番
(
ひとつ
)
喜ばせるものがあるんだぜ。」
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
前
(
ぜん
)
申しました沢井様へ出入の大八百屋が、あるじ自分で
罷
(
まかり
)
出ましてさ、お
金子
(
かね
)
の行方を、
一番
(
ひとつ
)
、是非、だまされたと思って仁右衛門にみておもらいなさいまし、とたって、勧めたのでございますよ。
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それにつけ
彼
(
か
)
につけましても時ならぬこの辺へ、旦那様のお立寄遊ばしたのを、私はお引合せと思いますが、飛んだ因縁だとおあきらめ下さいまして、どうぞ
一番
(
ひとつ
)
一言
(
ひとこと
)
でも何とか力になりますよう
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ふむまた
売卜乾坤堂
(
うらないけんこうどう
)
、天門堂とすれば可い、
一番
(
ひとつ
)
みてもらいたいくらいだ、
向
(
むこう
)
は仕立屋、何、仕立物いたしますか、これは耳寄、仕立屋に(ぬい)が居ようも知れねえ。
試
(
ためし
)
だ、ちょいと聞いてみよう。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「じゃあ
一番
(
ひとつ
)
お手形を頂きたいね。」と円輔は詰寄った。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
ど
)
うぞ
一番
(
ひとつ
)
構はず云つて聞かしてくれ
給
(
たま
)
へな。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「も
一番
(
ひとつ
)
やれ!」
金時計
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
俺
(
わし
)
も
一番
(
ひとつ
)
。」
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“一番”の解説
一番(いちばん)は、愛知県名古屋市熱田区の地名。現行行政地名は一番一丁目から一番三丁目。住居表示実施。
(出典:Wikipedia)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
番
常用漢字
小2
部首:⽥
12画
“一番”で始まる語句
一番鶏
一番乘
一番首
一番好
一番町
一番後
一番槍
一番上
一番下
一番堀