旧字:關聯
この事は放射性をあらわす鉱石のなかにいつもヘリウムが含まれているという事実と関聯して、恐らく本当であると見なされましたが
ロード・ラザフォード (新字新仮名) / 石原純(著)
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
東京八景:(苦難の或人に贈る) (新字新仮名) / 太宰治(著)
そのことから関聯した、男の学校に這入って男と机を並べて勉強するということは、一方で普通の女より一段と高い才能を持っているような気にもなり、他方では
何が私をこうさせたか:――獄中手記―― (新字新仮名) / 金子ふみ子(著)
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉―― (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
一切の「非人間」は活躍の余地なく、ただ「人間」そのものに関聯してトリックが生れねばならない。ここに、香り高い「人間の文学」としての捕物小説の意味がある。
随筆銭形平次:16 捕物小説について (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
大概シラフデアル。今ハ木村ガ暇ナノデ、ソレト関聯ガアルヿハ察セラレル。ドコヘ行クノカ分ラナイ。今日午後二時過ギ敏子ガヒョッコリ顔ヲ出シテ、「ママハ」ト尋ネタ。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その患者自身の精神生活との関聯とか、又、その肉体の故障が、其の患者の一生の大計算の中に於て、どの程度の重要さに見積らるべきか、などに就いては、何事をも知らぬのである。
また手加減が窮屈になったりすると音が変る。それを「声がわり」だと云って笑ったりしました。家族の中でも誰の声らしいと云いますから末の弟の声だろうと云ったのに関聯してです。
源氏物語:19 薄雲 (新字新仮名) / 紫式部(著)
招かれた医師は、患者のポケットに、一回一錠と書かれた薬剤の瓶を発見して、その卒倒の原因を確めることが出来た。又、ある代議士は、議会で八百万円事件というのに関聯して査問に附せられた。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
われわれにとって現代文が一番意味のある訣は、われわれが生存の手段として生命を懸けており、又それを生しも滅しもする程の関聯を持っている言葉は、現代語以外にはない。
この常人では判断も出来ない様な、変てこな仕掛が、どうしたことで殺人事件と関聯して考えられないものでもありません。生来臆病で不決断な私には、とてもそんなことは出来ないのです。
次にその飛翔している空を通して、遠望に富士を描き出しているので、山麓の小屋と関聯して、平原一帯の風物が浮びあがって来るのである。蕪村はこの構成を絵から学んだ。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
天下の小説を二種に区別して、其の区別に関聯して虚子の作物に説き及ぼしたらどうだろう。
高浜虚子著『鶏頭』序 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
真空管の方を特に実際方面のことと関聯をつけて研究して見たらという気になった。
寺田先生の追憶:――大学卒業前後の思い出―― (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
この研究は飛行船の爆発防止の問題に関聯して始められたものであった。あの頃は日本ばかりでなく、外国でも飛行機が今日のように発達していなくて、飛行船がまだかなり有望視されていた。
寺田先生の追憶:――大学卒業前後の思い出―― (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
「湖水や海の水が、冬になって表面から冷えて行くときにはどんな流れが起るか」という問題にも関聯し、また飛行家にとって重大な問題である突風の解釈にも導かれ、更に進んでは海陸風や山谷風
「茶碗の湯」のことなど (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)