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関聯
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かんれん
ふりがな文庫
“
関聯
(
かんれん
)” の例文
旧字:
關聯
そういう意味で、現代物理学の最
尖端
(
せんたん
)
を行く原子論方面の研究は、国防に
関聯
(
かんれん
)
ある研究所でも一応の関心を持っていて良いであろう。
原子爆弾雑話
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
蠅の事に就いて今挙げた片倉小十郎や伊達政宗に
関聯
(
かんれん
)
して、天正十八年、
陸奥
(
むつ
)
出羽
(
でわ
)
の鎮護の大任を負わされた
蒲生氏郷
(
がもううじさと
)
を中心とする。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
この事は放射性をあらわす鉱石のなかにいつもヘリウムが含まれているという事実と
関聯
(
かんれん
)
して、恐らく本当であると見なされましたが
ロード・ラザフォード
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
彼はこの浅い疑に
関聯
(
かんれん
)
して、例の洋杖を胸に思い浮べざるを得なかった。昨日の男も女も彼の眼には絵を見るほど明らかであった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
もちろんかかる思想は、詩という形式に
関聯
(
かんれん
)
して、長く一般に伝統されている。だが伝統的な思想が常に必ずしも真理とは言えないだろう。
詩の原理
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
▼ もっと見る
中尊仏の殊に上体と山との
関聯
(
かんれん
)
に、日想観を思わせるものが、十分に出て居るが、二つ
乍
(
なが
)
ら聖衆と中尊との関聯の上に、稍不自然な処がある。
山越しの阿弥陀像の画因
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
こんなことをやってみたいと先生に話すと、先生はいつでも「それは面白かろう」といって、それに
関聯
(
かんれん
)
していろいろ先生の考えを述べて下さる。
西田先生のことども
(新字新仮名)
/
三木清
(著)
頗
(
すこぶ
)
る唐突に、何の前後の
関聯
(
かんれん
)
も無く「埋木」という小説の中の哀しい一行が、胸に浮かんだ。「恋とは」「美しき事を夢みて、
穢
(
きたな
)
き
業
(
わざ
)
をするものぞ」
東京八景:(苦難の或人に贈る)
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
それと必然的に
関聯
(
かんれん
)
する自意識の整理方法として必ずいまに起って来る新浪曼主義に転ぜずにはおられまい。
純粋小説論
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
対手
(
あいて
)
を
憶
(
おも
)
い、慕い、なつかしむような場合に使っているのは注意すべきで、これも消え易いという特色から、おのずから其処に
関聯
(
かんれん
)
せしめたものであろうか。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
特に社会に
関聯
(
かんれん
)
する真理問題である。一つの器にも精神と物質との複合せる社会の縮図が見える。私たちは時代が私たちに要求する内省へと見方を深めねばならぬ。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
そのことから
関聯
(
かんれん
)
した、男の学校に這入って男と机を並べて勉強するということは、一方で普通の女より一段と高い才能を持っているような気にもなり、他方では
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
これ
一事
(
いちじ
)
を
究
(
きわ
)
め
貫
(
つらぬ
)
かんと欲すればおのづから
関聯
(
かんれん
)
して他の事に及ぶが故なり。
細井広沢
(
ほそいこうたく
)
は書家なれど講談で人の知つたる
堀部安兵衛
(
ほりべやすべえ
)
とは同門の
剣客
(
けんかく
)
にて絵も上手なり。
小説作法
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
こういう家庭に
関聯
(
かんれん
)
した道徳上及び物質上の難関に
苦
(
くるし
)
みつつある一方には硯友社よりはむしろ『文学界』同人と
親
(
したし
)
んで生に
悶
(
もだ
)
ゆる詩人の
艱
(
なや
)
みに共鳴し、一方にはまた
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
無論恋愛の
萌芽
(
ほうが
)
であろうと思うのだが、それがどうも性欲その物と密接に
関聯
(
かんれん
)
していなかったのだ。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
一切の「非人間」は活躍の余地なく、ただ「人間」そのものに
関聯
(
かんれん
)
してトリックが生れねばならない。ここに、香り高い「人間の文学」としての捕物小説の意味がある。
随筆銭形平次:16 捕物小説について
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
倉は
嵓
(
くら
)
を意味し、高倉神社の起原もそれと
関聯
(
かんれん
)
したもので、以仁王のことは後に結び付けられたものではあるまいかと思う、
然
(
しか
)
し確なことは実地を知らぬので何とも云えない。
尾瀬の昔と今
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
そして、この一篇の物語は、その彼の新発見に
関聯
(
かんれん
)
したある殺人事件を主題とするのです。
屋根裏の散歩者
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
大概シラフデアル。今ハ木村ガ暇ナノデ、ソレト
関聯
(
かんれん
)
ガアルヿハ察セラレル。ドコヘ行クノカ分ラナイ。今日午後二時過ギ敏子ガヒョッコリ顔ヲ出シテ、「ママハ」ト尋ネタ。
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
死をもって迫られて尚
主
(
しゅ
)
を
棄
(
す
)
てなかった婦人達。私の安易な婦人観とはだいぶん違った人達であった。私には、これらの婦人と現実の婦人たちとの
関聯
(
かんれん
)
や類似がはっきりしない。
篠笹の陰の顔
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
ただこれに
関聯
(
かんれん
)
して自分の考えて見たいと思っているのは、言語には発生の大小の中心地があって、右の距離は
是非
(
ぜひ
)
ともその中心から測るべきものではないかということである。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
◯七節—十一節もまた右と
関聯
(
かんれん
)
せる思想として、ヨブ記解釈上注意すべきものである。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
それにしても、あの老人は何者であろうか。父の行方不明と
彼
(
か
)
の惨殺事件との間に、何等かの
関聯
(
かんれん
)
があるのではあるまいか。こんな事を
際涯
(
はてし
)
もなく思い続けている
中
(
うち
)
に、夜は白んだ。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その患者自身の精神生活との
関聯
(
かんれん
)
とか、又、その肉体の故障が、其の患者の一生の大計算の中に於て、どの程度の重要さに見積らるべきか、などに就いては、何事をも知らぬのである。
光と風と夢
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
また手加減が窮屈になったりすると音が変る。それを「声がわり」だと云って笑ったりしました。家族の中でも誰の声らしいと云いますから末の弟の声だろうと云ったのに
関聯
(
かんれん
)
してです。
橡の花
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
この世界が皆、血色に
関聯
(
かんれん
)
する。赤錆の出た、
平
(
たいら
)
な、一枚の
鉄板
(
てっぱん
)
のような夜の世界、その色は、断頭台の血に錆びた鉄の色に似ている。
惨酷
(
ざんこく
)
な料理をする……。吾らは、夜の色を讃美する。
森の暗き夜
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この話は過去未来に広く
関聯
(
かんれん
)
したことでございましてお
崩
(
かく
)
れになりました院、女院様、現在国務をお預かりになる内大臣のおためにもかえって悪い影響をお与えすることになるかもしれません。
源氏物語:19 薄雲
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
養生といえば、この養生と
関聯
(
かんれん
)
して
想
(
おも
)
い起こすことは、あの化粧ということです。化粧とは「化ける
粧
(
よそお
)
い」ですが、婦人の方なんか、化粧せぬ前と後とでは、スッカリ見違えるように変わります。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
招かれた医師は、患者のポケットに、一回一錠と書かれた薬剤の瓶を発見して、その卒倒の原因を確めることが出来た。又、ある代議士は、議会で八百万円事件というのに
関聯
(
かんれん
)
して査問に附せられた。
死の接吻
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
すると平岡は、実業界の内状に
関聯
(
かんれん
)
するとでも思ったものか、何かの拍子に、ふと、日清戦争の当時、大倉組に起った逸話を代助に
吹聴
(
ふいちょう
)
した。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
こういう場合の事実の判定は、特に科学的な問題と
関聯
(
かんれん
)
している場合には、警察の力でも出来ないし、またどんな権力者の力でも不可能なことが多い。
千里眼その他
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
それは鮓の
素
(
もと
)
であるところの、醋の嗅覚や味覚にも
関聯
(
かんれん
)
しているし、またその醋が、暗所において醗酵する時の、静かな化学的状態とも関聯している。
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
その際見逃してならぬことは、この現代哲学の一つの特徴が幸福論の抹殺と
関聯
(
かんれん
)
しているということである。
人生論ノート
(新字新仮名)
/
三木清
(著)
作歌のおもしろみは
這般
(
しゃはん
)
の
裡
(
うち
)
にも存じて居り、作者生活の背景ということにも自然
関聯
(
かんれん
)
してくるのである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
われわれにとって現代文が一番意味のある訣は、われわれが生存の手段として生命を懸けており、又それを生しも滅しもする程の
関聯
(
かんれん
)
を持っている言葉は、現代語以外にはない。
詩語としての日本語
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
しかし、この話と前の話とは全く違った事件だが奇怪なところで
関聯
(
かんれん
)
があった。
厨房日記
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
この常人では判断も出来ない様な、変てこな仕掛が、どうしたことで殺人事件と
関聯
(
かんれん
)
して考えられないものでもありません。生来臆病で不決断な私には、とてもそんなことは出来ないのです。
湖畔亭事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
全世界のすべてに関係し
関聯
(
かんれん
)
していることになるのです。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
そうしてお延は夫を除けば全く自分自身の主人公であった。しかしお秀はこの問題に
関聯
(
かんれん
)
してこの相違すら考えなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
如何に読むべきかという問題は何を読むべきかという問題と
関聯
(
かんれん
)
している。ひとは
凡
(
すべ
)
ての書物を同じ仕方で読むことはできないし、また同じ仕方で読んではならぬ。
如何に読書すべきか
(新字新仮名)
/
三木清
(著)
次にその飛翔している空を通して、遠望に富士を描き出しているので、山麓の小屋と
関聯
(
かんれん
)
して、平原一帯の風物が浮びあがって来るのである。蕪村はこの構成を絵から学んだ。
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
真空管の方を特に実際方面のことと
関聯
(
かんれん
)
をつけて研究して見たらという気になった。
実験室の思い出
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
置くが日を計ることに
関聯
(
かんれん
)
していることは、
略
(
ほぼ
)
疑いはないようである。
山越しの阿弥陀像の画因
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
天下の小説を二種に区別して、其の区別に
関聯
(
かんれん
)
して虚子の作物に説き及ぼしたらどうだろう。
高浜虚子著『鶏頭』序
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
騎士道とか武士道とかにおいて名誉心が根本的な徳と考えられたのもこれに
関聯
(
かんれん
)
している。
人生論ノート
(新字新仮名)
/
三木清
(著)
真空管の方を特に実際方面のことと
関聯
(
かんれん
)
をつけて研究して見たらという気になった。
寺田先生の追憶:――大学卒業前後の思い出――
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
その時の彼には自分
宛
(
あて
)
でこんな長い手紙をかいた女の素性を細君に説明する必要があった。それからその女に
関聯
(
かんれん
)
して、是非ともこの帽子を被らない男を引合に出す必要もあった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この研究は飛行船の爆発防止の問題に
関聯
(
かんれん
)
して始められたものであった。あの頃は日本ばかりでなく、外国でも飛行機が今日のように発達していなくて、飛行船がまだかなり有望視されていた。
寺田先生の追憶:――大学卒業前後の思い出――
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
宗教と
関聯
(
かんれん
)
して宗助は
坐禅
(
ざぜん
)
という記憶を呼び起した。昔し京都にいた時分彼の級友に
相国寺
(
しょうこくじ
)
へ行って坐禅をするものがあった。当時彼はその
迂濶
(
うかつ
)
を笑っていた。「今の世に……」と思っていた。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「湖水や海の水が、冬になって表面から冷えて行くときにはどんな流れが起るか」という問題にも
関聯
(
かんれん
)
し、また飛行家にとって重大な問題である突風の解釈にも導かれ、更に進んでは海陸風や山谷風
「茶碗の湯」のことなど
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
関
常用漢字
小4
部首:⾨
14画
聯
漢検準1級
部首:⽿
17画
“関聯”で始まる語句
関聯点