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遊戯
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ゆうぎ
ふりがな文庫
“
遊戯
(
ゆうぎ
)” の例文
旧字:
遊戲
孝二
(
こうじ
)
は、二十
銭
(
せん
)
出
(
だ
)
そうと
持
(
も
)
ってきたのを、
小泉
(
こいずみ
)
と
二人
(
ふたり
)
の
分
(
ぶん
)
にして
出
(
だ
)
しました。これで、
小泉
(
こいずみ
)
もこの
遊戯
(
ゆうぎ
)
に
加
(
くわ
)
わることができたのです。
生きぬく力
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
むしろ克子はそんなことのあるとも知らず、とびとびをしながら歌うのが
遊戯
(
ゆうぎ
)
で、じっとして歌うのが唱歌だと思っている。
赤いステッキ
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
それは佐助を教えた時代から
既
(
すで
)
に
萌
(
きざ
)
していたのであるすなわち幼い女師匠の
遊戯
(
ゆうぎ
)
から始まり次第に本物に進化したのである。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
してみると私たちのなかまのたれかが
創案
(
そうあん
)
したのだが、いったいたれだろう、あんなあわれ深い
遊戯
(
ゆうぎ
)
をつくり出したのは。
花をうめる
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
その私が、着物が陽にやけるとか、下駄の鼻緒がきれるとかいった理由のために、規定の時間の運動のほかのどんな
遊戯
(
ゆうぎ
)
をも禁じられてしまったのだ。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
▼ もっと見る
あたたかな
陽気
(
ようき
)
と、もえだした芽や花が、人びとを庭や道にさそいだしました。いく人かが集まりますと、きまって、そこでは
遊戯
(
ゆうぎ
)
がはじまりました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
どんな
遊戯
(
ゆうぎ
)
、どんな、見下げるような浪人とも、楽につきあえて、面白く、相手の人間性を見ることができた。
無宿人国記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
摂理
(
せつり
)
」とかいう言葉を自分の心のよりどころにして、明るく人生を
眺
(
なが
)
める態度を養って来たつもりであったが、それは単なる観念の
遊戯
(
ゆうぎ
)
にすぎなかったのか。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
その間にほかの若者たちは、
河原
(
かわら
)
に散在する
巌石
(
がんせき
)
を持上げ合う
遊戯
(
ゆうぎ
)
を始めていた。岩は牛ほどの大きさのも、羊ほどの小ささのも、いろいろ
陽炎
(
かげろう
)
の中に転がっていた。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
鬼ごっこをしても、目かくしをしても、陣取をしても、すべての子供が私の敵でした。私をいじめるための
遊戯
(
ゆうぎ
)
のように、こづき廻し、突飛ばし、
唾
(
つば
)
を吐きかけるのです。
遺産
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
完全に梅吉の
傀儡
(
かいらい
)
になって、父の激怒に触れたり、座敷牢に入れられたり、そこを脱出して女に逢ったり、それをこの上もなくロマンティックな
遊戯
(
ゆうぎ
)
と思い込んでいたのでしょう。
銭形平次捕物控:107 梅吉殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
いちじるしい時代の変化は村の児童の
遊戯
(
ゆうぎ
)
する場所も変わったと見え、境内の荒れてるもどうり、この宮の中などで遊ぶ子供も近年少ないらしく、新しい落書きはほとんどなかった。
落穂
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
あるとき、おとうさんが豚を
屠殺
(
つぶ
)
すところを、その子どもたちが見ました。やがて、おひるすぎになって、子どもたちが
遊戯
(
ゆうぎ
)
をしたくなると、ひとりが、もうひとりの小さい子どもに
子どもたちが屠殺ごっこをした話
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
わが輩はしばしば思う、
頸
(
くび
)
引きという
遊戯
(
ゆうぎ
)
は前に倒れるものが負けと
定
(
き
)
まっている。しかし実際には勝った者が勝ちに乗じて強く引くとき、かえって引っくりかえるのをしばしば見る。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
人間関係の調整と協同という側面だけは、たしかに政治と似たところがないではないが、それだからといって今度はその一側面だけを
抽
(
ひ
)
き出して、それが政治だというのは、思考の
遊戯
(
ゆうぎ
)
にすぎない。
政治学入門
(新字新仮名)
/
矢部貞治
(著)
幼稚園では、
遊戯
(
ゆうぎ
)
を教えてくれる。音楽にあわせて、簡単な
舞踊
(
ぶよう
)
のようなものを教えてくれる。たとえば、「
黄金虫
(
こがねむし
)
は金持ちだ」というの類である。それは、或る意味では、
優美
(
ゆうび
)
であり、可愛らしい。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
みんなで罪のない
遊戯
(
ゆうぎ
)
をしている。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
だが
僕
(
ぼく
)
は、あの
日
(
ひ
)
、いっしょに
遊戯
(
ゆうぎ
)
をしてくれた、
姉
(
あね
)
のすがたを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
すと、これから
後
(
のち
)
、どんな
苦
(
くる
)
しいことにも
忍耐
(
にんたい
)
できる
気
(
き
)
がする。
だれにも話さなかったこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ただそういう風にして彼女の
退屈
(
たいくつ
)
が
紛
(
まぎ
)
れてくれれば
端
(
はた
)
の者が助かる云わば「学校ごッこ」のような
遊戯
(
ゆうぎ
)
をあてがい佐助にお相手を命じたのである。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
それからのち、ニールスは、ゴットランド島というと、いつも
遊戯
(
ゆうぎ
)
と歌とをいっしょに思いだすのでした。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
のちには、
公卿
(
くげ
)
たちのあいだに、これを
蹴鞠
(
けまり
)
でまねした
遊戯
(
ゆうぎ
)
さえのこったほどである。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
木にのぼったり、草の上をとびまわったり、はげしい肉体的な
遊戯
(
ゆうぎ
)
につかれてきて、夕まぐれの青やかな空気のなごやかさに私たちの心も何がなしとけこんでゆくころにそれをした。
花をうめる
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
そのあと、八時から正午まで、「郷土社会と青年生活」という題目で、朝倉先生の講義があり、午後は屋外
清掃
(
せいそう
)
と身体検査、夜は読書会や室内
遊戯
(
ゆうぎ
)
などで、開塾第一日の行事が終わった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
しかるに、
僕
(
ぼく
)
だけは、
遊戯
(
ゆうぎ
)
をするにも、
姉
(
あね
)
といっしょでなければ、しないといったので、しかたなく
先生
(
せんせい
)
もゆるして、
姉
(
あね
)
は
歩
(
ある
)
くとき、
列
(
れつ
)
へ
加
(
くわ
)
わりました。
だれにも話さなかったこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
遊戯
(
ゆうぎ
)
の際に早くも検校の真似をするに至ったのは自然の
数
(
すう
)
でありそれが
昂
(
こう
)
じて習い性となったのであろう
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
遊戯
(
ゆうぎ
)
に、まわすべき独楽なら、
紐
(
ひも
)
のこともかんがえるが、いまの
場合
(
ばあい
)
そうでない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ウサギの
遊戯
(
ゆうぎ
)
が終わりますと、こんどは大きな林の鳥のばんです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
はじめてお
母
(
かあ
)
さんにつれられて、この
学校
(
がっこう
)
へ
上
(
あ
)
がったとき、お
母
(
かあ
)
さんは、あの
桜
(
さくら
)
の
木
(
き
)
の
下
(
した
)
に
立
(
た
)
って、
自分
(
じぶん
)
たちが
遊戯
(
ゆうぎ
)
をするのを
見
(
み
)
ていられた。ちょうど
桜
(
さくら
)
の
花
(
はな
)
が
満開
(
まんかい
)
であった。
汽車は走る
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そう云えば、
信田
(
しのだ
)
の森は大阪の近くにあるせいか、昔から葛の葉を唄った
童謡
(
どうよう
)
が家庭の
遊戯
(
ゆうぎ
)
と結び着いて幾種類か行われているが、自分も二つばかり覚えているのがある。その一つは
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
校舎
(
こうしゃ
)
の
日蔭
(
ひかげ
)
のところに
立
(
た
)
って、
東
(
あずま
)
が、
一人一人
(
ひとりひとり
)
から
金
(
かね
)
を
受
(
う
)
け
取
(
と
)
っていました。
一人
(
ひとり
)
が、十
銭
(
せん
)
以上
(
いじょう
)
の
寄付
(
きふ
)
をすれば、その
金
(
かね
)
で
求
(
もと
)
めたドッジボールの
遊戯
(
ゆうぎ
)
に
加
(
くわ
)
わることができるのでした。
生きぬく力
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、
僕
(
ぼく
)
には、
内
(
なか
)
にいるほうが
好
(
この
)
ましく、
外
(
そと
)
へ
出
(
で
)
て、みんなといっしょに
手
(
て
)
をつなぎ
合
(
あ
)
って、
遊戯
(
ゆうぎ
)
をしたり、うたったりするのが、なんとなく、はずかしい
気
(
き
)
がして、
好
(
す
)
かなかったのです。
だれにも話さなかったこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
遊
常用漢字
小3
部首:⾡
12画
戯
常用漢字
中学
部首:⼽
15画
“遊戯”で始まる語句
遊戯唄
遊戯的
遊戯女
遊戯心
遊戯三昧
遊戯分子
遊戯心地