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歩調
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ほてう
が、
暫くすると
中根の
話にも
倦きが
來た。そして、三十
分も
經たない
内にまた
兵士達の
歩調は
亂れて
來た。ゐ
眠りが
始まつた。
彼の
池を、
朝の
間から
日沒まで、
歩調の
遲速は
論ぜぬ、
大略十五時間の
間に、
幾𢌞りか、
其の
囘數の
多いのを
以て
勝利とする。
『どれ、
第一の
歩調をやつて
見よう!』と
海龜がグリフォンに
云ひました。『
蝦がなくても
出來るだらう、
何方が
歌はう?』
「やあ
昨夜は。
今御歸りですか」と
氣輕に
聲を
掛けられたので、
宗助も
愛想なく
通り
過ぎる
譯にも
行かなくなつて、
一寸歩調を
緩めながら、
帽子を
取つた。
彼女は、輕やかな
歩調で、小路をこちらへ歩いて來た。
征服の
途にその
歩調ますます勇ましく
『
蝦の
舞踏のモ
一つの
歩調をやつて
見やうか?』とグリフォンは
續けて、『それとも
海龜にも
一つ
歌を
謳つて
貰はうか?』
さうして
無形の
鎖で
繋がれた
儘、
手を
携えて
何處迄も、
一所に
歩調を
共にしなければならない
事を
見出した。
彼等は
親を
棄てた。
親類を
棄てた。
友達を
棄てた。
大きく
云へば
一般の
社會を
棄てた。
『
再び
陸に
返る、それで——それが
第一の
歩調の
總てゞある』と
海龜は、
遽かに
其の
聲を
落して
云ひました。