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栄
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えい
ふりがな文庫
“
栄
(
えい
)” の例文
旧字:
榮
彼はとても長いことチチコフの手を握りしめながら、とても熱心に、是非いちど自分の村へも
御来駕
(
ごらいが
)
の
栄
(
えい
)
を賜りたいと懇願した。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
一番繁く出入して当人
慥
(
たしか
)
に
聟君
(
むこぎみ
)
登第
(
とうだい
)
の
栄
(
えい
)
を得る
意
(
つもり
)
で
己惚
(
うぬぼ
)
れてゐるのが、大学の学士で某省の高等官とかを勤める
華尾
(
はなを
)
高楠
(
たかくす
)
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
喜憂栄辱は常に心事に
従
(
したがっ
)
て変化するものにして、その
大
(
おおい
)
に変ずるに
至
(
いたっ
)
ては、昨日の
栄
(
えい
)
として喜びしものも、今日は
辱
(
じょく
)
としてこれを
憂
(
うれう
)
ることあり。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
稲見の母親はお
栄
(
えい
)
と云って、二三年
前
(
ぜん
)
の疫病に父母共世を去って以来、この茂作と姉弟二人、もう七十を越した祖母の手に育てられて来たのだそうです。
黒衣聖母
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
先づ青軒翁が紹介状を呈出し面談の
栄
(
えい
)
を得ん事を請願せしが、或時は不在或時は多忙或時は
不例
(
ふれい
)
或時は来客中とばかりにて遂に望の叶ふべき模様もなかりけり。
書かでもの記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
栄
(
えい
)
さんは了輔の耳に口を寄せて、何か囁いて居る。了輔は目を象の鼻穴程に
睜
(
みは
)
つて熱心に聞いて居る。どちかと云へば性来太い方の声なので、返事をするのが自分にも聞える。
雲は天才である
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
其処
(
そこ
)
で
食
(
た
)
べるなよ、
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
てから
食
(
た
)
べなさいな。小「へえ、
夫
(
それ
)
でも
是
(
これ
)
を置いて
参
(
まゐ
)
りますと、
栄
(
えい
)
どんだの
文
(
ぶん
)
どんが
皆
(
みんな
)
食
(
た
)
べて
終
(
しま
)
ひます。主「
夫
(
それ
)
では
何処
(
どこ
)
か
知
(
し
)
れない所へ
隠
(
かく
)
して置け。 ...
日本の小僧
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
姉のお
節
(
せつ
)
は外出した時で、妹のお
栄
(
えい
)
は
箒
(
はうき
)
を手にしながら
散乱
(
ちらか
)
つた部屋の内を掃いて居た。
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
それからそれへとご
吹聴
(
ふいちょう
)
下され、にぎにぎしくおはやばや、ぞくぞくとご
光来
(
こうらい
)
ご
観覧
(
かんらん
)
の
栄
(
えい
)
をたまわらんことを、
一座
(
いちざ
)
一同になりかわり、象の
背中
(
せなか
)
に平に
伏
(
ふ
)
しておんねがい
奉
(
たてまつ
)
るしだぁい。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
前妻宝生氏には子徴、
女
(
むすめ
)
栄
(
えい
)
があつて、栄は鳥取の医官田中某に嫁した。継室柴田氏には
息
(
むすこ
)
孫
(
そん
)
、
女
(
むすめ
)
幹
(
みき
)
があつて、幹は新発田の医官宮崎某に嫁した。按ずるに栄の嫁する所の田中氏は棠軒の生家である。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
むしろ御陪食の
栄
(
えい
)
をご辞退申し上げんとしたものもあった。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
そして、かれのことばは、まま、お取上げの
栄
(
えい
)
に会う。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
よく
経綸
(
けいりん
)
の業を
展
(
の
)
べ、
旋
(
めぐり
)
陞
(
のぼ
)
る
輔弼
(
ほひつ
)
の
栄
(
えい
)
。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
尋
(
つい
)
でその
舞台開
(
ぶたいびらき
)
の
夕
(
ゆうべ
)
にも招待を受くるの
栄
(
えい
)
に接したのであったが、
褊陋
(
へんろう
)
甚しきわが一家の趣味は、わたしをしてその後十年の間この劇場の
観棚
(
かんぽう
)
に坐することを
躊躇
(
ちゅうちょ
)
せしめたのである。
十日の菊
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
さき「はい、誰だえ、お入りよ、
栄
(
えい
)
どんかえ」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
栄
(
えい
)
、
枯
(
こ
)
。——また
盛
(
せい
)
、
衰
(
すい
)
。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
現代思潮の変遷はその迅速なること
奔流
(
ほんりゅう
)
もただならない。
旦
(
あした
)
に見て斬新となすもの
夕
(
ゆうべ
)
には既に陳腐となっている。
槿花
(
きんか
)
の
栄
(
えい
)
、
秋扇
(
しゅうせん
)
の
嘆
(
たん
)
、今は決して宮詩をつくる詩人の
間文字
(
かんもじ
)
ではない。
十日の菊
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
栄
常用漢字
小4
部首:⽊
9画
“栄”を含む語句
光栄
栄光
栄耀
夕栄
見栄
栄華
栄耀栄華
栄誉
虚栄
栄燿
御栄
栄螺
出来栄
見栄坊
繁栄
仕栄
栄花
栄西禅師
白栄
昌栄
...