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據
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よ
ふりがな文庫
“
據
(
よ
)” の例文
新字:
拠
それは一通の古びた手紙であつたが、それに
據
(
よ
)
ると、自分より二歳の年長でしかない叔母の李子は、実は叔母でも何でもないのであつた。
垂水
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
われ
嘗
(
かつ
)
てゴツトシヤルが詩學に
據
(
よ
)
り、理想實際の二派を分ちて、時の人の批評法を論ぜしことありしが、今はひと昔になりぬ。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
彼は私が
娯樂
(
ごらく
)
を欲しがつてはゐない、仕事を望んでゐるのだ、私の現在の生活には餘りに
據
(
よ
)
り所がないので、何か一つの目的を求めてゐるのだと云ふのだつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
群衆は
動搖
(
どよ
)
みを打ちました。黒船町の利三郎の話が、思ひの外に根強い
據
(
よ
)
りどころを持つて居たのです。
銭形平次捕物控:177 生き葬ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
衆奉じて以て主と爲すべきものなく、或は
散
(
さん
)
じて四方に
之
(
ゆ
)
き、或は
上野
(
うへの
)
に
據
(
よ
)
る。若し公をして
耐忍
(
たいにん
)
の力無く、共に
怒
(
いか
)
つて事を擧げしめば、則ち府下悉く
焦土
(
せうど
)
と爲らん。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
▼ もっと見る
こは廣義の喜曲悲曲にて今の所謂喜劇悲劇の意に非ず、すべて詩風詩體の甚だ崇高醇雅なる作品を悲曲といひ、そのさまでならざるものを喜曲といへる中古の例に
據
(
よ
)
りしなりと
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
君
(
きみ
)
、
兵
(
へい
)
を
引
(
ひ
)
いて
疾
(
と
)
く
大梁
(
たいりやう
)
に
走
(
おもむ
)
き・
(三九)
其街路
(
そのがいろ
)
に
據
(
よ
)
り・
其方
(
そのまさ
)
に
虚
(
きよ
)
なるを
衝
(
つ
)
くに
若
(
し
)
かず。
彼
(
かれ
)
必
(
かなら
)
ず
趙
(
てう
)
を
釋
(
す
)
てて
自
(
みづか
)
ら
救
(
すく
)
はん。
是
(
こ
)
れ
我
(
われ
)
一
擧
(
きよ
)
して
趙
(
てう
)
の
圍
(
かこ
)
みを
解
(
と
)
きて、
(四〇)
弊
(
へい
)
を
魏
(
ぎ
)
に
收
(
をさ
)
むる
也
(
なり
)
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
此處
(
こゝ
)
は
谷間
(
たにま
)
に
據
(
よ
)
る一
小村
(
せうそん
)
で
急斜面
(
きふしやめん
)
は
茅屋
(
くさや
)
が
段
(
だん
)
を
作
(
つく
)
つて
叢
(
むらが
)
つて
居
(
ゐ
)
るらしい、
車
(
くるま
)
を
出
(
で
)
て
見
(
み
)
ないから
能
(
よ
)
くは
解
(
わか
)
らないが
漁村
(
ぎよそん
)
の
小
(
せう
)
なる
者
(
もの
)
、
蜜柑
(
みかん
)
が
山
(
やま
)
の
産物
(
さんぶつ
)
らしい。
人車
(
じんしや
)
の
軌道
(
きだう
)
は
村
(
むら
)
の
上端
(
じやうたん
)
を
横
(
よこぎ
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
然し、そのえらいのは、——僕がわが國神代の生活状態を歐洲の表象主義に照り合はして、ここに新らしい眞理を發見して出來た刹那主義だ——この主義に
據
(
よ
)
つて代々
生々的
(
せい/\てき
)
威力を體現して來た。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
〔評〕南洲城山に
據
(
よ
)
る。官軍
柵
(
さく
)
を
植
(
う
)
ゑて之を守る。
山縣
(
やまがた
)
中將書を南洲に寄せて兩軍
殺傷
(
さつしやう
)
の
慘
(
さん
)
を
極言
(
きよくげん
)
す。南洲其の書を見て曰ふ、我れ山縣に
負
(
そむ
)
かずと、
斷然
(
だんぜん
)
死に
就
(
つ
)
けり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
釜の話は此手紙の中で最も
欣賞
(
きんしやう
)
すべき文章である。叙事は
精緻
(
せいち
)
を極めて一の
剩語
(
じようご
)
をだに著けない。實に
據
(
よ
)
つて文を
行
(
や
)
る間に、『そりや釜の中よ』以下の如き空想の發動を見る。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
この推理は極めて簡單ですが、一番疑はしい筈の夫の榮三郎が、江の島に行つて居り、
昨夜
(
ゆうべ
)
八五郎と一緒に呑んで居たとすれば、長五郎の疑ひは、全く
據
(
よ
)
りどころのないものになつてしまひます。
銭形平次捕物控:305 美しき獲物
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「どんなことツて——」お鳥がふくれツつらをして語つたのに
據
(
よ
)
ると、千代子は先づ辨當屋に當りを付けて這入り込み、そこでこちらのゐどころを確かめ、そこを出てからお鳥のもとゐた大工に行き
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
兩岸の人家低く高く、山に
據
(
よ
)
り水に臨む其
數
(
かず
)
數
(
す
)
百戸。
少年の悲哀
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
そんなら其の他の一般の人民はどうして居つたかと云ふと、或は定家の式に從つたと認める人もありませう、或は何にも
據
(
よ
)
らず亂雜に書いたと云ふことも認められませうと思ひます。
仮名遣意見
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
〔評〕
關八州
(
くわんはつしう
)
は古より武を用ふるの地と稱す。
興世
(
おきよ
)
王
反逆
(
はんぎやく
)
すと雖、猶
將門
(
まさかど
)
に説いて之に
據
(
よ
)
らしむ。小田原の
役
(
えき
)
、
豐
(
ほう
)
公は徳川公に謂うて曰ふ、東方に地あり、
江戸
(
えど
)
と曰ふ、以て
都府
(
とふ
)
を開く可しと。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
はつきりした
據
(
よ
)
りどころがあれば、お隣の三河屋の源次郎さんに相談して、
除
(
よ
)
けるとか取拂ふとか、工夫も手段もあるだらうが、目にも見えず、耳にも聞えず、口でも言へないモヤモヤしたものが
銭形平次捕物控:178 水垢離
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「おれもぢぢイぢやないか、お前の言葉に
據
(
よ
)
れば?」
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
據
部首:⼿
16画
“據”を含む語句
證據
據處
御證據
證據立
據所
根據
據無
無據
無證據
群雄割據
論據
憑據
證據人
證據固
證據物
證據物件
割據