所置しよち)” の例文
安之助やすのすけいそがしいとかで、一時間じかんらずはなしてかへつてつたが、小六ころく所置しよちついては、兩人りやうにんあひだ具體的ぐたいてきあんべつなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
アンドレイ、エヒミチは院長ゐんちやうとして其職そのしよくいたのちかゝ亂脈らんみやくたいして、はたしてこれ如何樣いかやう所置しよちしたらう、敏捷てきぱき院内ゐんない秩序ちつじよ改革かいかくしたらうか。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
世話せわにこそなれおんもなにもなきが、つねごろ種々さま/″\苦勞くろうをかけるうへにこの間中あひだぢうよりの病氣びやうき、それほどのことでもかりしを、何故なにゆゑうさぎて、こゝろにも所置しよちありしかもしれず
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
にく非道ひだう所置しよち御座候より藤五郎儀若氣わかげいたりにて不行跡ふぎやうせき御座候をさいはひに同人をはいし候は是非ぜひなき次第しだいに付弟藤三郎を嫡子ちやくしに致すべきむね私し共いさめ候を主税之助儀不承知にて同人實子じつしすけ五郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そこで今迄いままで問題もんだい其所そこゑつきりにしていて、自分じぶん當時たうじ小六ころく學資がくしとして叔父をぢあづけてつた千ゑん所置しよちたゞしてると、叔母をば
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
宗助そうすけ小六ころく所置しよちける好機會かうきくわいが、もとめざるにさきだつて、はるともおのづからめぐつてたのをよろこんだ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)