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奸
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かん
ふりがな文庫
“
奸
(
かん
)” の例文
千里眼の方は
益々
(
ますます
)
流行を極め、「天下その真偽に惑い
奸
(
かん
)
催眠術者の徒
忽
(
たちま
)
ちに
跋扈
(
ばっこ
)
を極め迷信を助長し暴利を
貪
(
むさぼ
)
り思想界を
擾
(
みだ
)
る」
千里眼その他
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
君側の
奸
(
かん
)
を一掃してのうえでなら、微臣たりとも海内
静謐
(
せいひつ
)
のためどんな御奉公も決していとう者ではない。どうかご推量を仰ぎたい。
恐惶謹言
(
きょうこうきんげん
)
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「坂本はむろんのこと、畑も宮本も渡辺も、もっと早く斬ってしまえばよかった、そうして君側の
奸
(
かん
)
を除けば、殿の御逼塞などということにはならなかったろう」
樅ノ木は残った:01 第一部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
……そいつを見ると芬子さんイヨイヨ気の毒になって、天を
白眼
(
にら
)
んで安禄山の
奸
(
かん
)
を
悪
(
にく
)
んだね。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
編者未だ
識別
(
しきべつ
)
すること
能
(
あた
)
ざれど
設
(
もし
)
果
(
はた
)
して
信
(
しん
)
ならしめば
吉宗
(
よしむね
)
ぬしが
賢明
(
けんめい
)
なるは
言計
(
いふばか
)
りもなく
僞
(
にせ
)
を
僞
(
にせ
)
として其の
惡
(
あく
)
を
訐
(
あば
)
き
奸
(
かん
)
を
鋤
(
すき
)
賊
(
ぞく
)
を
滅
(
めつ
)
するは之奉行職の
本分
(
ほんぶん
)
なれば
僞者
(
にせもの
)
の天一坊を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
偕
(
とも
)
に
輦轂
(
れんこく
)
の
下
(
もと
)
に住んで、親しく政府の施設を見ようと云ふのである。二人の心底には、
秕政
(
ひせい
)
の根本を
窮
(
きは
)
めて、
君側
(
くんそく
)
の
奸
(
かん
)
を発見したら、
直
(
たゞ
)
ちにこれを除かうと云ふ企図が、早くも此時から
萌
(
きざ
)
してゐた。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
こののち万々一も外国人雑居などの場合に及び、その名目を借りて
奸
(
かん
)
を働く者あらば、国の
禍
(
わざわい
)
、実に言うべからざるべし。ゆえに人民に独立の気力なきはその取扱いに便利などとて油断すべからず。
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
かつて前例のない悪魔の
奸
(
かん
)
手段である。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
君側の
奸
(
かん
)
を除く外ないと切言する。
鳥羽伏見の戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
これが家中の大多数で、潮あい次第で、時には
奸
(
かん
)
に
阿諛
(
あゆ
)
し、時には
正
(
せい
)
に
組
(
くみ
)
し、流れにまかせて
筏
(
いかだ
)
を
棹
(
さお
)
さすようにうまくその日その日を渡ってゆく。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
善かれ悪しかれ内膳は
肚
(
はら
)
をきめなければならなかった。……かれは秋山平蔵と共に、頼胤側近の二
嬖臣
(
へいしん
)
といわれている。「君側の
奸
(
かん
)
」という思いきった評判も耳にする。
新潮記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
定め此
婚姻
(
こんいん
)
を
妨
(
さまた
)
げんと
謀
(
たくみ
)
し
奸計
(
かんけい
)
※
(
づ
)
に當り
竟
(
つひ
)
にお光が
汚名
(
をめい
)
を
蒙
(
かうむ
)
り
赤繩
(
せきじよう
)
絶
(
たえ
)
たる所より
白刄
(
しらは
)
を
揮
(
ふる
)
つて
奸
(
かん
)
を
鋤
(
す
)
き
白洲
(
しらす
)
に
砂石
(
しやせき
)
を
掴
(
つか
)
むてふ
最
(
いと
)
爽快
(
さうくわい
)
なる物語は
亦
(
また
)
回
(
くわい
)
を次ぎ章を改め漸次々々に説分くべし
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
あえてその人を
奸
(
かん
)
なりとて
咎
(
とが
)
むるにあらず、またこれを買う者を愚なりとて
謗
(
そし
)
るにあらず、ただわが輩の存意には、この人をしてなお三、五年の
艱苦
(
かんく
)
を忍び真に実学を勉強して後に事につかしめなば
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
文雅風流の道に傾きすぎるきらいはあるがまず聖明な君と申しあげてよい。ただ困るのはその君側の
奸
(
かん
)
だ。
奸佞
(
かんねい
)
な
侯公
(
こうこう
)
や悪臣のみが
政治
(
まつりごと
)
を自由にしている
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかも
朝廟
(
ちょうびょう
)
あやうき間、献帝諸方を流浪のうちも、いまだ国を
匡
(
ただ
)
し、
奸
(
かん
)
をのぞき、真に
宸襟
(
しんきん
)
を安めたてまつれりという功も聞かず、ひとえに時流をうかがい権者に媚び
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
晦
(
くら
)
ます
奸
(
かん
)
手段にすぎません。——と、お奉行も認められて、深く
糺
(
ただ
)
さぬまでのことです
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
奸
漢検1級
部首:⼥
6画
“奸”を含む語句
奸計
奸譎
奸策
奸物
奸黠
佞奸邪智
奸商
奸佞邪智
大奸
奸夫
漢奸
奸曲
奸智
奸悪
奸賊
奸佞
奸臣
奸雄
佞奸
奸人
...