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奥様
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おくさま
ふりがな文庫
“
奥様
(
おくさま
)” の例文
旧字:
奧樣
「
其
(
そ
)
のお
心
(
こゝろ
)
の
失
(
う
)
せない
内
(
うち
)
、
早
(
はや
)
く
小刀
(
こがたな
)
をお
取
(
と
)
りなさいまし。……そんな
事
(
こと
)
をおつしやつて、
奥様
(
おくさま
)
は、
今
(
いま
)
何
(
ど
)
うして
居
(
ゐ
)
らつしやいます。」
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此婆に迄頭を下げぬばかりの
御依頼
(
おたのみ
)
なんで御座います——此婆にしましてが、
亡
(
せんの
)
奥様
(
おくさま
)
にお乳を差上げ、又た
貴嬢
(
あなたさま
)
をも
襁褓
(
むつき
)
の中からお育て申し
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
奥
(
おく
)
では
殿様
(
とのさま
)
が
手襷掛
(
たすきがけ
)
で、
汗
(
あせ
)
をダク/\
流
(
なが
)
しながら
餡拵
(
あんごしら
)
へか
何
(
なに
)
かして
居
(
ゐ
)
らつしやり、
奥様
(
おくさま
)
は鼻の先を、
真白
(
まつしろ
)
にしながら
白玉
(
しらたま
)
を丸めて
居
(
ゐ
)
るなどといふ。
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
父は最初、なにかと弁解していたが、やがてカッとなって、しっぺ返しに、『どうやら
奥様
(
おくさま
)
のお年のことで』
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
シネクネと
身体
(
からだ
)
にシナを付けて、語音に
礼儀
(
れいぎ
)
の
潤
(
うるお
)
いを持たせて、
奥様
(
おくさま
)
らしく気取って挨拶するようなことはこの細君の大の
不得手
(
ふえて
)
で、
褒
(
ほ
)
めて
云
(
い
)
えば
真率
(
しんそつ
)
なのである。
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
裾
(
すそ
)
曳摺
(
ひきず
)
りて
奥様
(
おくさま
)
といへど、女は
竟
(
つい
)
に女
也
(
なり
)
当世
(
たうせい
)
の
臍繰
(
へそくり
)
要訣
(
えうけつ
)
に
曰
(
いわ
)
く出るに
酒入
(
さけい
)
つても
酒
(
さけ
)
、つく/\
良人
(
やど
)
が
酒浸
(
さけびた
)
して
愛想
(
あいそう
)
の
尽
(
つ
)
きる事もございますれど、
其代
(
そのかは
)
りの一
徳
(
とく
)
には
月々
(
つき/\
)
の
遣払
(
つかひはら
)
ひに
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
お
前様
(
めえさま
)
湯治
(
たうぢ
)
にござつて、
奥様
(
おくさま
)
の
行方
(
ゆきがた
)
が
知
(
し
)
れなく
成
(
な
)
つたは、つひ
此
(
こ
)
の
頃
(
ごろ
)
の
事
(
こと
)
ではねえだか、
坊様
(
ばうさま
)
は
何処
(
どこ
)
で
聞
(
き
)
いて、
奥様
(
おくさま
)
の
言
(
こと
)
づけを
為
(
し
)
たゞがの。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
口頭
(
こうとう
)
をもって、わたしの母は力の
及
(
およ
)
ぶ限りいつ
何時
(
なんどき
)
でも
奥様
(
おくさま
)
のお役に立ちたいと存じている
旨
(
むね
)
を述べ、十二時過ぎに
御光来
(
ごこうらい
)
をお待ちすると伝えるように言いつけた。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
いえ/\
此
(
これ
)
も
定
(
さだ
)
まる
約束
(
やくそく
)
。……しかし、
尚
(
な
)
ほ
懐
(
なつか
)
しい。
奥様
(
おくさま
)
を
思切
(
おもひき
)
り、
世
(
よ
)
を
捨
(
す
)
てゝも
私
(
わたし
)
の
傍
(
そば
)
に
命
(
いのち
)
をかけて
居
(
ゐ
)
やうとおつしやる。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「どうぞ今後とも、よろしくお
力添
(
ちからぞ
)
えのほどを、
奥様
(
おくさま
)
にも
旦那様
(
だんなさま
)
にもお願いしますよ」
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
⦅あゝ、
奥様
(
おくさま
)
、
私
(
わたくし
)
は
獣
(
けだもの
)
になりたうございます。あいら、
皆
(
みんな
)
畜生
(
ちくしやう
)
で、この
猿
(
さる
)
めが
夥間
(
なかま
)
でござりましやう。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
なに
)
ね、
今
(
いま
)
から、二三
年
(
ねん
)
、
然
(
さ
)
うだねえ、
彼
(
か
)
れこれ四
年
(
ねん
)
には
成
(
な
)
るづらか。
東京
(
とうきやう
)
から
来
(
き
)
なさつたな、そりや、
何
(
ど
)
うも
容子
(
やうす
)
たら、
容色
(
きりやう
)
たら、そりや
何
(
ど
)
うも
美
(
うつくし
)
い
若
(
わか
)
い
奥様
(
おくさま
)
がな。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
奥
常用漢字
中学
部首:⼤
12画
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
“奥様”で始まる語句
奥様然
奥様気質也