“おくさま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
夫人42.2%
奧樣26.7%
奥様17.8%
令夫人2.2%
夫人様2.2%
夫樣2.2%
奥方2.2%
奥樣2.2%
未亡人2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もしもし……貴方ロドリゲス? そう……電話が混線してますのよ……今日あたしルロイ・ソレル男爵の夫人おくさまにお眼にかかりましたのよ。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
けれど賓人まれびとよ、わたくしはよくぞんじてります、今夜こんや弦月丸げんげつまるとかで御出發ごしゆつぱつになつては、奧樣おくさまも、日出雄樣ひでをさまも、けつして御無事ごぶじではみませんよ。
此婆に迄頭を下げぬばかりの御依頼おたのみなんで御座います——此婆にしましてが、せんの奥様おくさまにお乳を差上げ、又た貴嬢あなたさまをも襁褓むつきの中からお育て申し
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「凶事がある前兆しらせじゃよ、昨夜ゆうべは夢見が悪かった。早速護摩ごまでもかせねばお邸から縊死くびくくりを出してどうするものじゃ。」と令夫人おくさまは大きに担ぐ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
入替いりかわりて洋服の高等官吏、「嬢様お精が出ますね、令夫人おくさま御苦労でございます。」なかなか場数功者ばかずごうしゃかな。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「実はあの……夫人様おくさまのお顔を見ているうちに、なにもご存じないのかと、お可哀そうになって来て」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……つい、涙などこぼして、夫人様おくさまおゆるし下さいませ」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おちつけずや母樣はゝさまにはねがはんとてはなたまはず夫樣おくさままたくれ/″\のおほせにそのまゝの御奉公ごほうこう都會みやこなれぬとてなにごとも不束ふつゝかなるを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
御意ぎょいがございましたから、時を移さずお酒宴の支度が整いまして、殿様附と奥方おくさま附のお小姓お腰元奥女中が七八人ずらりッとならびまして、雪洞ぼんぼりあかりまぶしいほどつきました。
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
先生せんせい奥樣おくさまと、夜晝よるひる病床ベツドそばはなれませんでした。そしてくだいて看護かんごをなされました。先生せんせいは「自分じぶんにかはれるものならばよろこんでかはつてやりたい」と沁々しみ/″\、そのとき、わたしにはれました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
「夏目漱石さんの未亡人おくさまがね、先生の書物から印税がどつさりお入りになるんで、近頃大層贅沢におなり遊ばしたとやらで、それをあんなに言つてくやしがつてらつしやるんですわ。」