召使めしつかひ)” の例文
たゞ自分じぶんいますわつてゐるたゝみいろや、天井てんじやう柾目まさめや、とこ置物おきものや、ふすま模樣もやうなどのなかに、この屏風びやうぶててて、それに、召使めしつかひ二人ふたりがゝりで
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
以て小林軍次郎召使めしつかひ惣助同道にて早々本陣へ罷りこすべき旨申達せしに軍次郎は大におどろき惣助を腰繩にて召連來めしつれきたれば直に惣助を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
譜代の下人げにん召使めしつかひにも見離され、足にまかせての逐電ちくてん也。われと我が草履を取るばかりにて、徒歩かちはだしのすがた、昨日はゆめか、見る目も哀れの有様とぞ。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
周圍まはりに、いほどいて、黒人くろんぼ召使めしつかひが三にんで、つゝしんで給仕きふじいてところ
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「何んと申しても子供のことですから、召使めしつかひにはよく見張るやうに申付けてありますが、時々一人で外へ出て、近所の子供衆と遊んで居ります。ことに隣りの荒物屋の子としたしいやうで——」
それはほかでもない、わすれもせぬ四年よねん以前いぜんこと春枝夫人はるえふじんと、日出雄少年ひでをせうねんと、わたくしとの三人みたりが、子ープルスかう波止塲はとばらんとしたとき濱島家はまじまけ召使めしつかひで、常時そのころ日出雄少年ひでをせうねん保姆うばであつた亞尼アンニーとて
是にもはらはたてども良人おつとあそばすことなればと我慢がまんしてわたしなに言葉ことばあらそひしたこと御座ござんせぬけれど、朝飯あさはんあがるときから小言こゞとえず、召使めしつかひまへにて散々さん/″\わたし不器用ぶきよう不作法ぶさはう御並おならへなされ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
主人しゆじん早速さつそくけて、ぱち/\とらして、召使めしつかひんだが、くらなか仕舞しまつてあるのをしてやうめいじた。さうして宗助そうすけはういて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
親類惣内そうない儀毎度世話致呉候然る處九助歸國仕つり候てより種々難題なんだい申掛自分旅行中島田宿藤八召使めしつかひせつと申者と密通みつつう仕つり貞節ていせつ留守るす相守あひまもり居候里に種々惡名あくみやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
呼れ其方主人藤五郎召使めしつかひの者亂心らんしんと相見え豐島町居酒屋源右衞門と申者の方へ參り家内を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)