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仔馬
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こうま
ふりがな文庫
“
仔馬
(
こうま
)” の例文
そう言えば、
鵲
(
かささぎ
)
は、
弾機
(
ばね
)
仕掛けのような飛び方をして逃げて行く。七面鳥は生垣のなかに隠れ、
初々
(
ういうい
)
しい
仔馬
(
こうま
)
は
槲
(
かしわ
)
の
木蔭
(
こかげ
)
に身を寄せる。
博物誌
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
私の父は歓迎の意志表示でせうか、口汚く
山羊
(
やぎ
)
や豚を追ひ立てて、そのかはり
厩
(
うまや
)
から自慢の
仔馬
(
こうま
)
を引き出して先生に見せました。
亜剌比亜人エルアフイ
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
「いいとも。お前たちはみんな
僕
(
ぼく
)
の
大佐
(
たいさ
)
にする。
僕
(
ぼく
)
が
呼
(
よ
)
んだら、きっとかけて来ておくれ」といいました。
仔馬
(
こうま
)
も
悦
(
よろこ
)
んではねあがりました。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
母馬
(
おやうま
)
は
煩
(
うるさ
)
さにがつかりして
歸路
(
きろ
)
につきました。
町
(
まち
)
はづれまでくると、
仔馬
(
こうま
)
は
急
(
きふ
)
に
歩
(
ある
)
きだしました。はやく
家
(
いへ
)
へかへつてお
乳
(
ちゝ
)
をねだらうとおもつて。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
田地もあったが、種馬を何十匹となく飼っておいて、それから
仔馬
(
こうま
)
を取って、馬市へも出せば
伯楽
(
ばくろう
)
が買いにも来る——。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
あいつのこと考えてるうち、うっかり足を
辷
(
すべ
)
らしちゃっただ。話さなかっただが、あいつあれでも
仔馬
(
こうま
)
産ませやがってな。邑内の江陵屋んとこの雌馬にさ。
蕎麦の花の頃
(新字新仮名)
/
李孝石
(著)
貢君は余等の毛布や、関翁から天幕へみやげ物の
南瓜
(
とうなす
)
、
真桑瓜
(
まくわうり
)
、
玉蜀黍
(
とうもろこし
)
、
甘藍
(
きゃべつ
)
なぞを
駄馬
(
だば
)
に積み、其上に打乗って先発する。
仔馬
(
こうま
)
がヒョコ/\ついて行く。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
木茅
(
きかや
)
に心を置く
落人
(
おちうど
)
のつもりでいるのか、それとも道草を食う
仔馬
(
こうま
)
の了見でいるのか、居候から居候へと転々して行く道でありながら、こし方も、行く末も
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
あゝ、ロバァト! 今日は。よく憶えてゐますよ。あなたはヂョウジアァナさんの
栗毛
(
くりげ
)
の
仔馬
(
こうま
)
に時々私を
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
が、蜘蛛というのは当たらないかもしれない。若松屋惣七は、蜘蛛のように陰険ではないのだ。人物は、むしろ
仔馬
(
こうま
)
のようにほがらかなのだ。ただ
剃刀
(
かみそり
)
みたいに切れる。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
仔馬
(
こうま
)
の様に
精悍
(
せいかん
)
で、すらりと引き締った肉体を持ち、あるものは、蛇の様に
妖艶
(
ようえん
)
で、クネクネと自在に動く肉体を持ち、あるものは、ゴム
鞠
(
まり
)
の様に肥え太って、脂肪と弾力に富む肉体を持ち
人間椅子
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
仔馬
(
こうま
)
と
牝馬
(
めうま
)
を曳いて人ごみの真ん中を通って来たので、往来の人たちは市の両側へ避けたが、
頭巾
(
ずきん
)
のうえに
塗笠
(
ぬりがさ
)
をかぶって、眼もとばかり出して歩いて来た武家は、
避
(
よ
)
けることを知らなかった。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
水槽
(
みづぶね
)
の水に先を争うて首を突き出す牧場の
仔馬
(
こうま
)
のやうでもあつた。
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
友が
家
(
や
)
は小米ざくらのこぼれ花けふあはれなり
仔馬
(
こうま
)
跳ねゐて
海阪
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
やがて
町
(
まち
)
につきました。
仔馬
(
こうま
)
は
賑
(
にぎや
)
かなのにはじめはびつくりしてゐましたが、
何
(
なに
)
をみても
珍
(
めづら
)
しい
物
(
もの
)
ばかりなので、うれしくつてたまりませんでした。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
またある時、須利耶さまは童子をつれて、
馬市
(
うまいち
)
の中を通られましたら、一
疋
(
ぴき
)
の
仔馬
(
こうま
)
が
乳
(
ちち
)
を
呑
(
の
)
んでおったと申します。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
鵲
(
かささぎ
)
は、それでも、
弾機
(
ばね
)
仕掛けのような飛び方をして逃げて行く。七面鳥は
生籬
(
いけがき
)
の中に隠れている。そして、弱々しい
仔馬
(
こうま
)
が、柏の木蔭に身を寄せている。
ぶどう畑のぶどう作り
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
後から
仔馬
(
こうま
)
がひょこ/\
跟
(
つ
)
いて行く。時々道草を食って
後
(
おく
)
れては、
遽
(
あわ
)
てゝ
駈
(
か
)
け出し
追
(
おっ
)
ついて
母馬
(
はは
)
の
横腹
(
よこはら
)
に
頭
(
あたま
)
をすりつける様にして行く。関翁と余と其あとから此さまを眺めつゝ行く。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「馬から落ちたの。お父さんは馬マニヤなの。いい種馬にかけて、
仔馬
(
こうま
)
から育てて競馬に出そうというんだけれど、一度も成功したことないわ。何しろ子供はどうなっても馬の方が
可愛
(
かわい
)
いんだそうだから。」
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
栗毛
(
くりげ
)
の
仔馬
(
こうま
)
走らせし
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
この時
向
(
む
)
こうから
仔馬
(
こうま
)
が六
疋
(
ぴき
)
走って来てホモイの前にとまりました。その中のいちばん大きなのが
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
此
(
こ
)
の夏休み中で、一番
面白
(
おもしろ
)
かったのは、おじいさんと
一緒
(
いっしょ
)
に上の原へ
仔馬
(
こうま
)
を
連
(
つ
)
れに行ったのと、もう一つはどうしても
剣舞
(
けんばい
)
だ。
鶏
(
とり
)
の黒い
尾
(
お
)
を
飾
(
かざ
)
った
頭巾
(
ずきん
)
をかぶり、あの
昔
(
むかし
)
からの赤い
陣羽織
(
じんばおり
)
を
着
(
き
)
た。
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「驢馬は
持
(
も
)
ってません。
只
(
ただ
)
の
仔馬
(
こうま
)
ならあります。」
種山ヶ原
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
仔
漢検準1級
部首:⼈
5画
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
“仔”で始まる語句
仔細
仔
仔猫
仔牛
仔羊
仔犬
仔鹿
仔山羊
仔苗
仔羊皮