“槲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かしわ54.5%
かし21.2%
かしは18.2%
がしわ3.0%
たるき3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夕方、森のなかで、ぎっしりかたまって眠り、かしわの一番てっぺんの枝がその彩色した果実の重みで今にも折れそうになるにしても——
博物誌 (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
手に大きいかしの木の杖を衝いてゐる外には、別に武器は持つてゐない。不細工な辞儀をして、純粋なパリイ人の調子で「今晩は」と云つた。
かしはやナラの葉の、赤い色が褪せて、乾反ひぞになつてしまつてから、やうやく色づくのだと云はれるイタヤもみぢも、その一と角に既に眞ツ赤に紅葉してゐる。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
庭はことごとく亜熱帯の密林で、椿、夾竹桃きょうちくとう、コルクがしわ、などにまじって、ミモサの花の香が、リヴィエラの春を憶わせた。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
なにあれは、隣りの教室けうしつたるきの上で、鼠が騷いだのですよ。あそこは、修繕する以前には納屋なやでした。納屋なやに鼠は附きものです。——話を續けませう。