“たるき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タルキ
語句割合
垂木43.3%
20.0%
8.3%
8.3%
椽木6.7%
貫木3.3%
3.3%
棰木1.7%
1.7%
1.7%
樽木1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
垂木たるきは、年寄としよりのおもみさえささえかねたとみえて、メリメリというおととともに、伯父おじさんのからだ地上ちじょうっさかさまに墜落ついらくしたのでした。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
広い家の隅々にまで百目蝋燭ひゃくめろうそくを立てつらねて、ひとりつくねんと待っていると——風が出たか、古いたるきがみしと鳴ったりしてなんとも物凄いようだ。
穀物をく臼は手で廻すのだが、余程の腕力を必要とする。一端を臼石の中心の真上のたるきに結びつけた棒が上から来ていて、その下端は臼の端に着いている。
何故なら、濡れたがらくたの堆積の間に、春は植物をいつくしんでゐた——草や雜草などが、石や落ちたたるきの間のあちこちに生えてゐた。
二人して息せき急ぎ感応寺へと持ち込み、上人が前にさし置きて帰りけるが、上人これをよくたまうに、初重より五重までの配合つりあい、屋根庇廂ひさし勾配こうばい、腰の高さ、椽木たるき割賦わりふり
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そして、全体がうるしのような光を帯び、天井などは貫木たるきも板も、判らぬほどに煤けてしまっていて、どこをのぞいてみても、朽木の匂いがぷんぷん香ってくるのだった。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それは王侯の邸宅といってもいい建物で、柱にもたるきにもいちめんに彫刻のしてあるのが見られた。其処には昼のように燈の光が漂うていて、傍を使用人達が往ったり来たりしていた。
陳宝祠 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そこは奥行の深い棰木たるきがむきだしになった、がらんとした粗末な部屋で、半ば以上窓が雪に埋まっているので薄暗く、もののかたちが朧気によろめいている。
海豹島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
曾はそこで蟒衣を、玉帯を着け、お辞儀をして天子の前をさがって家へ帰ったが、そこはもとの自分の住宅でなかった。絵を画いた棟、彫刻をほどこしたたるき、それは壮麗の極を窮めたものであった。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
なにあれは、隣りの教室けうしつたるきの上で、鼠が騷いだのですよ。あそこは、修繕する以前には納屋なやでした。納屋なやに鼠は附きものです。——話を續けませう。
真黒になった樽木たるきの交叉した真中から一本の自在じざいを下ろして、先へは平たい大きなかごをかける。その籠が時々風に揺れて鷹揚おうように動いている。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)