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棰
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たるき
ふりがな文庫
“
棰
(
たるき
)” の例文
如何にも
莫迦
(
ばか
)
げているが、これは屋根板をめくり取るのを容易にする為で、かくすると
棰
(
たるき
)
から棰へ火が飛びうつらぬことが観察される。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
何故なら、濡れたがらくたの堆積の間に、春は植物を
慈
(
いつくし
)
んでゐた——草や雜草などが、石や落ちた
棰
(
たるき
)
の間のあちこちに生えてゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
煤で光る
棰
(
たるき
)
の下に大きな
炉
(
いろり
)
が一つ切ってあって、その炉の灰ばかりが、閉め切った雨戸の節穴からさし込む日光の温みにつれ、秋の末らしく湿り、また春の始めらしく軽く乾く。
毛の指環
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
五層の屋根の瓦は蒼然として緑青に近く、その屋根の上下両端には点々として濃い緑青がある、——すなわち一列に軒端に並ぶ
棰
(
たるき
)
の先と、勾欄のところどころについている古い金具とである。
古寺巡礼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
小舎の内にあるものは、すべて煙で褐色を呈し、屋根や
棰
(
たるき
)
は真黒である。床は大地そのままだが、坐る時には
藁筵
(
わらむしろ
)
を敷く。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
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そんなことを云いながら見廻す店先も、夜の電燈では古びた
棰
(
たるき
)
や鼠の出る板の間の奥ばかり暗く深く見える。お茂登は機嫌のいい或る日冗談めかしてこんなことを云って笑った。
その年
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
玄関は日本人の身長に合して出来ているので、天井が非常に低く、我々は
棰
(
たるき
)
で頭をうつ。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
“棰(
垂木
)”の解説
垂木(たるき)は木造・鉄骨構造などの建築における小屋組構造材である。棰(木へんに垂)とも書かれる。
軒桁-母屋-棟木の上に等間隔に渡される。垂木の上に野地板や構造用合板などを張り、屋根下地とすることが多い。
(出典:Wikipedia)
棰
部首:⽊
12画
“棰”を含む語句
化粧棰
棰木
棰楚