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『毛の指環』
ふりがな文庫
『
毛の指環
(
けのゆびわ
)
』
その家は夏だけ開いた。 冬から春へかけて永い間、そこは北の田舎で特別その数ヵ月は歩調遅く過ぎるのだが、家は裏も表も雨戸を閉めきりだ。屋根に突出した煙の出ぬ細い黒い煙突を打って初冬の霰が降る。積った正月の雪が、竹藪の竹を重く辷って崩れ落ちる。 …
著者
宮本百合子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「若草」1927(昭和2)年12月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約9分(500文字/分)
朗読目安時間
約15分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
端
(
ぱし
)
薔薇
(
ローズ
)
断
(
ぎ
)
確
(
しっ
)
空
(
くう
)
一眸
(
ひとめ
)
装
(
なり
)
炉
(
いろり
)
樟
(
くすのき
)
廉
(
やす
)
布
(
きれ
)
嵌
(
はま
)
遣
(
や
)
襷
(
たすき
)
襯衣
(
シャツ
)
鄙
(
ひな
)
褒美
(
ほうび
)
褒
(
ほ
)
銀杏
(
いちょう
)
開
(
あ
)
闊
(
ひろ
)
霰
(
あられ
)
葡萄
(
ぶどう
)
紅玉
(
ルビー
)
簪
(
かんざし
)
眷属
(
けんぞく
)
白縮
(
しろちぢみ
)
澱
(
よど
)
棰
(
たるき
)
断
(
き
)
拙
(
つたな
)
平常
(
ふだん
)
嵌
(
は
)
山巓
(
さんてん
)
容易
(
たやす
)
剪
(
き
)