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椽
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たるき
ふりがな文庫
“
椽
(
たるき
)” の例文
それは破れた数本の
椽
(
たるき
)
のある小家で、
崩
(
くず
)
れ
堕
(
お
)
ちようとしている壁を木の股で支えてあるのが見えた。そこに小さな室があった。
田七郎
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
広い家の隅々にまで
百目蝋燭
(
ひゃくめろうそく
)
を立てつらねて、ひとりつくねんと待っていると——風が出たか、古い
椽
(
たるき
)
がみしと鳴ったりしてなんとも物凄いようだ。
早耳三次捕物聞書:04 海へ帰る女
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
百何十名の大オーケストラが入るオーケストラボックスを舞台の
椽
(
たるき
)
の下に半円形で作った特殊な構造の劇場なのです。
お蝶夫人
(新字新仮名)
/
三浦環
(著)
が、最近、やっとわかったのは、このデカ氏はピカピカゴロゴロの間中、光の届かぬ
椽
(
たるき
)
の下の一番奥の方に身を潜め、息を殺しているわけなのであった。
雷嫌いの話
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
青年になってからも、本郷の中央会堂の
椽
(
たるき
)
の下のところでやっていた酒井勝軍のもとに通ったりして、発声の
稽古
(
けいこ
)
などしたが、私には酒井勝軍も驚いた。
回想録
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
▼ もっと見る
馬の家の南に荒れた
圃
(
はた
)
があって、そこに
椽
(
たるき
)
の三四本しかない
小舎
(
こや
)
があった。陶はよろこんでそこにおって、毎日北の庭へきて馬のために菊の手入れをした。
黄英
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
上へぬけ出そうと押してはみるが、梁やら桁やら、
椽
(
たるき
)
やら、瓦やら土やら積み重なっていることとて、いっかな動きそうにもない。ぱちぱち近くで火の燃え上がる音がする。
長崎の鐘
(新字新仮名)
/
永井隆
(著)
中間支柱なく上部は一尺二寸間ごとに
椽
(
たるき
)
を置き一面に
玻璃
(
はり
)
を以って
覆
(
おお
)
われ、下部は粧飾用
敷煉瓦
(
しきれんが
)
を敷詰め、通気管は上部突出部および中間側窓と、下方
腰煉瓦
(
こしれんが
)
の場所に設けらる。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
客は
自若
(
じじゃく
)
として答えなかった。蛇はたちまち突入して、第十五の輪まで進んで来た。女は再び水をふくんで吹きかけると、蛇は
椽
(
たるき
)
のような大蛇となって、まん中の輪にはいった。
中国怪奇小説集:10 夷堅志(宋)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
椽
(
たるき
)
、縁、床板に至るまで、一本の
欅
(
けやき
)
を以て建てたのがこの本堂だそうでございます、それはいろいろと
因縁話
(
いんねんばなし
)
もございますようですが、ともかく、ごゆっくり、ごらん下さいまし……
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
又ある時、彼は
吉莫靴
(
かわぐつ
)
をはいて、石瓦の城に駈けあがった。城上の
墻
(
かき
)
には手がかりがないので、かれは足をもって仏殿の柱を踏んで、
檐
(
のき
)
さきに達し、さらに
椽
(
たるき
)
を
攀
(
よ
)
じて百尺の楼閣に至った。
中国怪奇小説集:07 白猿伝・其他(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
黒色で、身のたけは三十余丈、それにしたがう小蛇の太さは
椽
(
たるき
)
のごとく、柱のごとく、あるいは十
石
(
こく
)
入り又は五石入りの
甕
(
かめ
)
のごときもの、およそ幾百匹、東から西へむかって隊を組んで行く。
中国怪奇小説集:08 録異記(五代)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
椽
漢検1級
部首:⽊
13画
“椽”を含む語句
椽端
椽側
椽大
椽先
竹椽
椽木
額椽
椽鼻
濡椽
椽配
板椽
椽続
内椽
露椽先
呉椽
破椽
氷椽
土佐椽
天椽
椽無
...