“みまは”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
見廻53.4%
12.1%
12.1%
見回5.2%
見𢌞5.2%
3.4%
見巡3.4%
監督1.7%
1.7%
見眴1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれなにかにだまされたあとのやうに空洞からりとした周圍しうゐをぐるりと見廻みまはさないわけにはいかなかつた。かれ沿岸えんがん洪水後こうずゐじ變化へんくわ驚愕おどろきみはつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
院長ゐんちやう不覺そゞろあはれにも、また不氣味ぶきみにもかんじて、猶太人ジウあといて、其禿頭そのはげあたまだの、あしくるぶしなどをみまはしながら、別室べつしつまでつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
悄然しようぜんとしておもてを挙げざる男、その陰に半ば身を潜めたる女、貫一は両個ふたりの姿をみまはしつつ、彼の答を待てり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
禿げたあたまのきさくからよその畑を見回みまはる。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
道翹だうげうくもはらひつゝさきつて、りよ豐干ぶかんのゐた明家あきやれてつた。がもうかつたので、薄暗うすくら屋内をくない見𢌞みまはすに、がらんとしてなに一つい。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
滝田氏はきよろ/\四辺あたりみまはしたが、手紙が目につくと、猿のやうに手を伸ばして、それをたくつた。
と、今迄何も言はずに、四人の顔を見巡みまはしてゐた孝子は、思切つた様に立上つた。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
皆の仕事を監督みまはりかた/″\、墨壺墨さし矩尺かねもつて胸三寸にある切組を実物にする指図命令いひつけ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
売薬ばいやくさきりたが立停たちどまつてしきり四辺あたりみまはして様子やうす執念深しふねんぶかなにたくんだか、とこゝろよからずつゞいたが、さてよくると仔細しさいがあるわい。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
講和問題でひどく弱り切つてゐる独帝カイゼルは、今度は誰の耳を撮んだものかと、じろじろ四辺あたり見眴みまはしてゐるに相違ない。