見巡みまは)” の例文
信吾は常に変らぬ態度やうす乍らも、何処か落着かぬ様で、室に入ると不図気がさした様に見巡みまはして坐つたが、今まで客のあつたとも見えぬ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
と、今迄何も言はずに、四人の顔を見巡みまはしてゐた孝子は、思切つた様に立上つた。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)