“じみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
地味30.6%
質素25.8%
滋味11.3%
質実8.1%
4.8%
老実3.2%
地見1.6%
慈味1.6%
朴茂1.6%
渋味1.6%
素樸1.6%
膩味1.6%
自身1.6%
質實1.6%
質直1.6%
野暮1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丸髷に結ったり教師らしい地味な束髪に上げたりしている四人の学校友だちも、今は葉子とはかけ隔たった境界の言葉づかいをして
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
質素な浴衣に昼夜帯を……もっともお太鼓に結んで、紅鼻緒に白足袋であったが、冬のなぞは寝衣に着換えて、浅黄の扱帯という事がある。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ととっさに見きわめて、畳のうえに呼び入れて差し向かい、一問一答のあいだにすべき興趣滋味こんこんとして泉のよう——とうとう夜があけてしまった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
教訓物や昔咄や「実語教稚講釈」こう云ったような質実な物へ、努めて世界を求めて行った。
戯作者 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いまにも象のような犬が飛出して来るのではないか、背後から大蛇のような蚯蚓の奴が我々の隙をねらっているのではないか——そんな狂気た気持にさえなって来る。
火星の魔術師 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
何だネエは、朝ッぱらから老実ッくさいことをお言いだネ。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それは自分の焼かれた焼跡をしきりにせせくって、めたり乾かしたり、何ぞ落ちこぼれでもありはしないかと、地見商売のような未練たっぷりのケチケチしたお化けぶりです。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
春信春章歌麿国貞と、豊満な肉体、丸顔から、すらりとした姿、脚と腕の肉附きから腰の丸味——富士額——触覚からいえば柔らかい慈味のしたたる味から
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
かつお勢は開豁な気質、文三は朴茂な気質。開豁が朴茂に感染れたから、何処仮衣をしたように、恰当わぬ所が有ッて、落着が悪かッたろう。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
のいいのも悪いのも、気取ったのも気取らないのも、渋味なのも華美なのも、大きいのも小さいのも、千差万別の種類があるうち、自分は質の良い方の盗人だというと、神尾が笑って
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
婆さんは柔和な微笑を浮かべて、こう述べたてながら二つの包みをほどいた。素樸なメリンスの単衣であった。濃い水色に、白い二つの蝶を刺繍したパラソルだった。
駈落 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
白い下からみがさしている木村さんの皮膚にはつやつやとしたいと膩味があるのに、青黝い夫の皮膚は金属性にき切っている。アルミニュームのようにツルツルなのが今もって気味が悪い。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
は流星のように彼の手からはなれて、遠くの川にもぐり込んだ。そして彼自身は大地をふるわしてドシンと倒れた。その拍子に大きな薔薇の木が押潰され、赤土が煙のように空に舞上った。
……二三年んでた、書生さんの質實から、實驗談かされたのである。が、ぎるとつた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「ほんにねえ、大そう質直でいて、引ッ立つ扮装をしているのね? だろう?」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
かの時は華美から野暮へと感染れたが、このは、その反対で、野暮の上塗が次第にげて木地華美に戻る。両人とも顔を合わせれば、ぶれるばかり、落着いて談話などした事更に無し。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)