“そま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
55.6%
32.2%
杣夫5.6%
樵夫4.4%
木客1.1%
樵人1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たとへにも天生峠あまふたうげ蒼空あをぞらあめるといふひとはなしにも神代じんだいからそまれぬもりがあるといたのに、いままではあまがなさぎた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
掛れば瓦羅利からりと開くにいよ/\不審ふしんと進み這入はひれは如何に主個あるじ庄兵衞は何者にか殺害せつがいされたる物と見え血汐ちしほそまりてとこの上にたふれゐるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
杣夫そまが伐ってあった生木を、彼は両手に抱えきれぬほどの束にした。二十貫に近い大束を軽々と担ぎ上げた。勾配のかなり激しい坂を、駆けるように下って来た。
仇討三態 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
樵夫そまやとふてぼくさがす、このくら溪底たにそこぼく死體したいよこたはつてる、東京とうきやう電報でんぱうつ、きみ淡路君あはぢくんんでる、そしてぼくかれてしまう。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
壮い木客そまの声と前方の声は交互に聞えだしたが、その声はしだいしだいに熱を帯びて来た。小舎の中の者はじっとしていられなくなった。
死んでいた狒狒 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
日向ひゅうがの山奥で森林を伐採した事があって、附近の者は元より他国からも木客そまが集まって来たが、その木客だちは、昼は鬱蒼うっそうたる森林の中ではたらき、夜はふもとに近い山小屋へ帰って来た。
死んでいた狒狒 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
それは朝で、薪と水とを樵人そまが持って来る時刻であった。不意に一人の樵人が水をかついで来たが、その担いだ物を置くなり刀をいて某に飛びかかった。某はあわてて手で刀をつかもうとした。
田七郎 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)