“きこり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
樵夫57.9%
木樵32.2%
5.9%
樵人1.3%
伐材0.7%
杣夫0.7%
樵務0.7%
樵者0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
樵夫きこりは樵夫と相交って相語る。漁夫は漁夫と相交って相語る。予は読書癖があるので、文を好む友を獲て共に語るのをたのしみにして居た。
鴎外漁史とは誰ぞ (新字新仮名) / 森鴎外(著)
私はキャンプを張り、幾週間も山中で起きしていた。あたりはかなり深い山懐で、木樵きこりも見かけず、猟師にさえ会わなかった。
むかしひとは、今日こんにち田舍ゐなかきこり農夫のうふやまときに、かまをのこしけてゐるように、きっとなに刃物はものつてゐたものとおもひます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
大虫樵人きこりに向い汝いかにするも樹上に永くとどまり得じその熊をき落せ我うて去らんと言う、樵夫きこりもっともと同じて恩を忘れ熊を落して大虫に啖わせたがそれから発狂した、熊は仏の前身
農業と伐材きこりとを稼業なりわいとしているらしい、その部落のそれらの家々は、小さくもあれば低くもありして、貧弱みすぼらしかった。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
木をる人間のいるところは、へえ——臭いで判ります、な、木と云えば、祖父の代から木と暮して来てましたね、はじめが山師、次が杣夫きこり、それからこういう鋸の目立て商売にまで成りさがって
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
この地方の遠いいにしえは山にたよって樵務きこりを業とする杣人そまびと、切り畑焼き畑を開いてひえ蕎麦そば等の雑穀を植える山賤やまがつ、あるいは馬を山林に放牧する人たちなぞが
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
敵は倒れぬ、——山上に樵者きこり新にがれたる
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)