木客そま)” の例文
壮い木客そまの声と前方の声は交互に聞えだしたが、その声はしだいしだいに熱を帯びて来た。小舎の中の者はじっとしていられなくなった。
死んでいた狒狒 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
日向ひゅうがの山奥で森林を伐採した事があって、附近の者は元より他国からも木客そまが集まって来たが、その木客だちは、昼は鬱蒼うっそうたる森林の中ではたらき、夜はふもとに近い山小屋へ帰って来た。
死んでいた狒狒 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)