杣夫そま)” の例文
名に負う束ねをするお吉の命令、瞬間またたくあいだに行われ、一丁の山駕籠と四人の杣夫そま、木場の屯所からやって来た。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
杣夫そまが伐ってあった生木を、彼は両手に抱えきれぬほどの束にした。二十貫に近い大束を軽々と担ぎ上げた。勾配のかなり激しい坂を、駆けるように下って来た。
仇討三態 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
いつ頃から住んでいるのだろう? 付近の杣夫そまなどの噂によれば、今からちょうど五年前、九州島原の原の城が、落城をした直後において、移住して来たということである。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
五百人の杣夫そまをはじめとし、それを監督する百五十人の武士、その連中に春をひさぐ、三四十人の私娼の群、どこにいるとも解らないが、兇暴の強盗や殺人をする、数百人の山窩さんかの団隊
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その紅毛人が守護している! 山中の杣夫そまや村人の間に、こういう噂の立ったのは、決して勝手に立てたのではなく、木地師の連中その者達が、時々そういうことをいうからであった。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
百姓もやれば杣夫そまもやり、猟師もやれば川狩もやるが、どこかに大きな祭礼があって、たかまちが立って盛んだと聞くと、早速香具師に早変りして、出かけて行って儲けて来、家へ帰れば以前通り
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「おお浜路さん、居場所が解った!」飛び込んで来たのは杣夫そまであった。「お前さんの目付けているお武家様、六文どもに送られて、山駕籠に乗って七面岩の方へ、さっき走って行きましたぜ!」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その頃要介の一行は、一軒の杣夫そまの家に泊まっていた。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
杣夫そまと見えて木を背負っている。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)