“けいせい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
傾城57.3%
形勢9.0%
経世6.7%
警醒6.7%
京成4.5%
熒星3.4%
形成2.2%
渓声1.1%
鶏声1.1%
契情1.1%
徑省1.1%
景星1.1%
景清1.1%
桂生1.1%
遊君1.1%
頸城1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
嵯峨さが御室おむろ」で馴染なじみの「わたしゃ都の島原できさらぎという傾城けいせいでござんすわいな」の名文句から思い出の優婉ゆうえんな想像が全く破れる。
数丈すうじょううえのてっぺんに、からすのようにとまった竹童、したり顔して、あたりの形勢けいせいをとくと見とどけてのち、ふたたびりてくると、こんどは
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
誠に無慙むざんなる次第しだいなれども、おのずから経世けいせい一法いっぽうとしてしのんでこれを断行だんこうすることなるべし。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
全篇の主旨となす所は近年英両国の入寇にゅうこうおよび回教匪徒ひとの反乱とに際して、清国の武備のはなはだ到らざることを慨歎し、以て世を警醒けいせいするにあった。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ある暖かい日曜に自分もとうとう京成けいせい電車上野駅地下道の入口を潜った。おなじみの西郷銅像と彰義隊の碑も現に自分の頭の上何十尺の土層の頂上にあると思うと妙な気がする。
猫の穴掘り (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「昼の狂風も狂風ですが、夜に入って、常には見ない熒星けいせいが、西の野に落ちました。按ずるに将星地に墜つのかたち、まさに、天人が何事かをおしえているものです」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
色々の「我」が寄って形成けいせいして居る彼家は、云わばおおきな腫物はれものである。彼は眼の前にくさうみのだら/\流れ出る大きな腫物を見た。然し彼は刀を下す力が無い。彼は久しく機会を待った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
斯くて四里をあゆんで、午後の一時渓声けいせい響く処に鼠色ねずみいろ天幕てんまくが見えた。林君以下きながしのくつろいだ姿で迎える。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
かけひの水音を枕に聞く山家やまがの住居。山雨常に来るかと疑う渓声けいせいうち。平時は汪々おうおうとして声なく音なく、一たび怒る時万雷の崩るゝ如き大河のほとり。裏にを飼い門に舟をつなぐ江湖の住居。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
あとはずっと奥深く這入って見るような店構みせがまえでしたから、寄った事はありません。そこらは鶏声けいせいくぼといいました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
鶏声けいせいくぼといわれた坂上で五百坪ばかり、梅林や大きな栗の木があり、通りかかった人が老松の生繁おいしげったのを見て東海道の松並木のようだといいました。土井の邸跡で、借地なのです。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
つくせば千太郎は彌々いよ/\夢中むちうになり契情けいせい遊女にとがはなく通ふ客人にとが有りとは我が事なりねがはく明鏡かゞみとなつて君がおもかげを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其辭そのじ(七六)徑省けいせいすれば、すなは(七七)不知ふちとしてこれくつし、(七八)汎濫博文はんらんはくぶんなれば、すなはこれおほしとして(七九)ひさしとす。
文登ぶんとう景星けいせいは少年の時から名があって人に重んぜられていた。ちん生と隣りあわせに住んでいたが、そこと自分の書斎とは僅かに袖垣そでがき一つを隔てているにすぎなかった。
阿霞 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
左僉都御史させんとぎょし景清けいせいいつわりて帰附し、つねに利剣を衣中に伏せて、帝に報いんとす。八月望日、清緋衣ひいして入る。これより先に霊台れいだい奏す、文曲星ぶんきょくせい帝座を犯す急にして色赤しと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
わたしはそれをいつまでも待っていたが遂に見ることが出来なかった。女形おやまが引込むと、今度は皺だらけの若旦那が出て来た。わたしはもう退屈して桂生けいせい吩咐いいつけ豆乳を買いにやった。
村芝居 (新字新仮名) / 魯迅(著)
江戸文明の爛熟は久しく傾城けいせい遊君けいせいの如き病的婦人美を賞讃し尽した結果、其不健全なる芸術の趣味の赴く処は是非にも毒婦と称するが如き特種なる暗黒の人物を造出つくりださねばまなかつた。
虫干 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「……越後国頸城けいせい郡林泉寺村真日山林泉寺に馬頭観音と祭られたる法性月毛の十寸六寸ときろくすんにあまる名馬に打ち跨り……」
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)