“けいじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ケイジョウ
語句割合
京城60.0%
刑場6.7%
景情6.7%
茎上3.3%
傾城3.3%
契情3.3%
慶城3.3%
慶娘3.3%
景城3.3%
荊襄3.3%
邽城3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
再び私は母と姉と三人で母の里の柘植つげへ移らねばならなかった。父が遠方の異国の京城けいじょうへ行くことになったからである。
洋灯 (新字新仮名) / 横光利一(著)
じょあん孫七まごしちを始め三人の宗徒しゅうとは、村はずれの刑場けいじょうへ引かれる途中も、恐れる気色けしきは見えなかった。刑場はちょうど墓原はかはらに隣った、石ころの多い空き地である。
おぎん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その景情けいじょうに、いうにいわれぬ雰囲気と、かもしいだす情緒の満足を感じたのではなかろうか。
春に新葉しんようとも茎上けいじょうに短い花穂かすいをなし、数花が咲くのだが、ちょっと他に類のないめずらしい花形かけいである。これを地にえるとよく育ち、毎年花がく。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
栽培はきわめて容易で、家のうしろなどにえておくと年々繁茂はんもして開花する。その茎上けいじょう小珠芽しょうしゅがができて地に落ちるから、それから芽が出て新株しんしゅえる特性を有している。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
多情卿是傾城種 多情たじょうきみ傾城けいじょうしゅ
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「あまり分ってくると、何事にも、熱が欠けてくる。そうなっても、契情けいじょうのたかい人を、真の画人というのじゃろうな。……お、話に、身がいって、気がつかなんだ。山楽」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
朝廷大臣、自ら全うするの計をして、また立って争わんとする者無し。方孝孺ほうこうじゅ、地をきて燕に与え、敵の師をゆるうして、東南の募兵の至るをたんとす。すなわ慶城けいじょう郡主ぐんしゅりて和を議せしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
二挺の肩輿かごが表門を入ってきた。興哥はあの後か前かに興娘の妹の慶娘けいじょうがいるだろうと思って、うっとりとしてそれを見送っていた。と、後ろの肩輿の窓から小さな光るものが落ちた。
金鳳釵記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
景城けいじょうの南に古寺があった。あたりに人家もなく、その寺に住職と二人の徒弟とていが住んでいたが、いずれもぼんやりした者どもで、わずかに仏前に香火を供うるのほかには能がないように見られた。
また梁の陶弘景とうこうけい註の『名医別録めいいべつろく』には「藎草………九月十月ニ採リ以テ染メ黄金ヲスベシ」とあり、唐の蘇恭そきょうがいうには「荊襄けいじょうノ人煮テ以テ黄色ヲ染ム、極メテ鮮好ナリ」(共に漢文)とある。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
そう考えてくると、渭水いすいから邽城けいじょう、邽城からこの剣閣へと、いつか自分も次第に誘い出されて、危険極まる蜀山蜀水のうちに踏み入りかけていることも顧みられた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)