“肩輿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けんよ50.0%
かたごし25.0%
かご25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
腕車わんしゃ肩輿けんよと物は既に異っているが、昔も今も、放蕩の子のなすところに変りはない。蕩子のその醜行を蔽うに詩文の美を借来らん事を欲するのも古今また相同じである。
梅雨晴 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
大津から先、一行は騎馬だったが、病人は肩輿かたごしに助けられて、京都に入り、同夜は洛中に一泊し、翌日、山崎天王山の宝寺城たからでらじょうへ向った。ここはこの夏、光秀のやぶれ去った旧戦場であった。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二挺の肩輿かごが表門を入ってきた。興哥はあの後か前かに興娘の妹の慶娘けいじょうがいるだろうと思って、うっとりとしてそれを見送っていた。と、後ろの肩輿の窓から小さな光るものが落ちた。
金鳳釵記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)