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くわぜん
實に
雲を
掴むやうな
話だが、
萬が一もと
旅亭の
主人を
呼んで
聽いて
見ると、
果然!
主人は
私の
問を
終まで
言はせず、ポンと
禿頭を
叩いて
果然彼れは
幾ばくもなくして
漢族のために
亡ぼされた。
獨り
拓拔氏のみならず
支那塞外の
蠻族は
概ねその
轍を
履んでゐる。
濱島の
贈つて
呉れた
數ある
贈物の
中、四
角な
新聞包は、
若しや
煙草の
箱ではあるまいかと
考へたので、
急ぎ
開いて
見ると
果然最上の
葉卷! 『しめたり。』と
火を
點じて
果然!
果然! と
私は
胸を
跳らせた。
大佐は
言をつゞけ