ふゆ
僕は重い外套にアストラカンの帽をかぶり、市ヶ谷の刑務所へ歩いて行った。僕の従兄は四五日前にそこの刑務所にはいっていた。僕は従兄を慰める親戚総代にほかならなかった。が、僕の気もちの中には刑務所に対する好奇心もまじっていることは確かだった。 二 …
作品に特徴的な語句
一日いちんち まだ はから おと かえ 町内ちょうない なん にわ ひさし のち にく 手数てすう うらやま 薄縁うすべ 顔色かおいろ 一人ひとり うち 丸髷まるまげ 丹前たんぜん 二人ふたり まじ 位牌いはい 侮辱ぶじょく 兄貴あにき 冤罪えんざい まえ 勿論もちろん 半白はんぱく 半金はんきん 博奕ばくち 収監しゅうかん 叔父おじ 口上こうじょう 可笑おか とな くわ 土手どて 土間どま ちり 外套がいとう 夜着よぎ 大勢おおぜい 大抵たいてい 存外ぞんがい やま いち 常談じょうだん 廊下ろうか あと 従兄いとこ 従姉いとこ おこ 息子むすこ おさ 抑揚よくよう 提灯ちょうちん 時宜じぎ いま しら 権幕けんまく ひのき 油画あぶらえ 燈心とうしん 玄関げんかん 瓦斯ガス 生憎あいにく 白木しらき 相間あいま 看守かんしゅ 砂利じゃり 硝子ガラス 禿 あな 精々せいぜい つむぎ ふと そむ こけ 苛々いらいら 薄荷はっか 蜜柑みかん わけ 重々じゅうじゅう ボタン
題名が同じ作品
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