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釣竿
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つりざを
ふりがな文庫
“
釣竿
(
つりざを
)” の例文
太く
逞
(
たくま
)
しい
物干竿
(
ものほしざを
)
を外して、洗濯物を縁側へ投り出したまゝ、ためつすかしつ
釣竿
(
つりざを
)
屋が釣竿を試すやうなことをして居りました。
銭形平次捕物控:163 閉された庭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
もしかして
笊
(
ざる
)
のかはりに
釣竿
(
つりざを
)
をかついで、
何
(
なに
)
かもつと
他
(
ほか
)
の
魚
(
さかな
)
をも
釣
(
つ
)
りたいと
思
(
おも
)
ふ
時
(
とき
)
には、
爺
(
ぢい
)
やに
頼
(
たの
)
んで
釣竿
(
つりざを
)
を
造
(
つく
)
つて
貰
(
もら
)
ひました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
振
(
ふ
)
り
向
(
む
)
くと、それがボズさんと
後
(
のち
)
に
知
(
し
)
つた
老爺
(
ぢいさん
)
であつた。七十
近
(
ちか
)
い、
背
(
せ
)
は
低
(
ひく
)
いが
骨太
(
ほねぶと
)
の
老人
(
らうじん
)
で
矢張
(
やはり
)
釣竿
(
つりざを
)
を
持
(
もつ
)
て
居
(
ゐ
)
る。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
与兵衛はギクリ! として
釣竿
(
つりざを
)
を
杖
(
つゑ
)
についたまゝ立つて居ると、猿が何疋も枝から枝へ跳びあるいてゐるのです。
山さち川さち
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
それよりも、
見事
(
みごと
)
なのは、
釣竿
(
つりざを
)
の
上下
(
あげおろし
)
に、
縺
(
もつ
)
るゝ
袂
(
たもと
)
、
飜
(
ひるがへ
)
る
袖
(
そで
)
で、
翡翠
(
かはせみ
)
が
六
(
むつ
)
つ、十二の
翼
(
つばさ
)
を
飜
(
ひるがへ
)
すやうなんです。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
僕の
叔父
(
をぢ
)
は十何歳かの時に年にも似合はない大小を差し、この溝の前にしやがんだまま、長い
釣竿
(
つりざを
)
をのばしてゐた。すると誰か叔父の刀にぴしりと
鞘当
(
さやあ
)
てをしかけた者があつた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「庭石の上から、
釣竿
(
つりざを
)
を伸ばせば、刀架の刀はコトリと音をさせずに取れるよ——それを植込の陰の犬の糞の上へ投り出しただけのことさ」
銭形平次捕物控:246 万両分限
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
木曾
(
きそ
)
の
人
(
ひと
)
は
昔
(
むかし
)
からお
伽話
(
とぎばなし
)
が
好
(
す
)
きだつたと
見
(
み
)
えますね。
岩
(
いは
)
にも、
池
(
いけ
)
にも、
釣竿
(
つりざを
)
にも、こんなお
伽話
(
とぎばなし
)
が
殘
(
のこ
)
つて、それを
昔
(
むかし
)
から
言
(
い
)
ひ
傳
(
つた
)
へて
居
(
ゐ
)
ます。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
沼
(
ぬま
)
の
縁
(
ふち
)
へ
追迫
(
おひせま
)
られる、と
足
(
あし
)
の
甲
(
かふ
)
へ
這上
(
はひあが
)
る
三俵法師
(
さんだらぼふし
)
に、わな/\
身悶
(
みもだえ
)
する
白
(
しろ
)
い
足
(
あし
)
が、あの、
釣竿
(
つりざを
)
を
持
(
も
)
つた三
人
(
にん
)
の
手
(
て
)
のやうに、ちら/\と
宙
(
ちう
)
に
浮
(
う
)
いたが、するりと
音
(
おと
)
して、
帶
(
おび
)
が
辷
(
すべ
)
ると
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さうさう、いつか見た
古備前
(
こびぜん
)
の徳利の口もちよいと
接吻
(
せつぷん
)
位したかつたつけ。鼻の先に染めつけの皿が一枚。
藍色
(
あゐいろ
)
の柳の
枝垂
(
しだ
)
れた下にやはり藍色の人が
一人
(
ひとり
)
、
莫迦
(
ばか
)
に長い
釣竿
(
つりざを
)
を伸ばしてゐる。
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「近所の子供が見付けて大騷ぎになつたんです。綾瀬川寄りの三尺ほどの流れの岸で、
釣竿
(
つりざを
)
を
抱
(
だ
)
いたまゝ死んでゐるのです」
銭形平次捕物控:297 花見の留守
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
寢覺
(
ねざめ
)
には、
浦島太郎
(
うらしまたらう
)
の
釣竿
(
つりざを
)
といふものが
有
(
あ
)
りました。それも
伯父
(
をぢ
)
さんの
話
(
はな
)
して
呉
(
く
)
れたことですが、
浦島太郎
(
うらしまたらう
)
の
釣
(
つり
)
をしたといふ
岩
(
いは
)
もありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
釣竿
(
つりざを
)
の方が忙がしくて、たまに
櫂
(
かい
)
や
櫓
(
ろ
)
を任せると、水すましのやうに、船をグルグル廻してばかりゐましたよ
銭形平次捕物控:232 青葉の寮
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そこで與助の
釣竿
(
つりざを
)
を持出して、朝のうちに路地へそつと忍び込み、格子の外から煙草入を釣つたのさ——煙草入は格子から一間以上離れたところに轉がつて居るから
銭形平次捕物控:162 娘と二千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
釣竿
(
つりざを
)
なんか擔いで、これから横川筋へ釣に行くんだが潮時が少し早いからと仰しやつて、一杯つけさして、さう、一刻位經ちましたか知ら、
申刻
(
なゝつ
)
(四時)少し前、ほろ醉機嫌で
銭形平次捕物控:276 釣針の鯉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「船の中に抛り出してあつた
釣竿
(
つりざを
)
には、かなり大きな鯉が付いて居たんだ相で」
銭形平次捕物控:276 釣針の鯉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「まあ宜い、お前は店口へ行つてもう一度
怒鳴
(
どな
)
れ、今言つた通りで宜い——昨日
釣竿
(
つりざを
)
を持つて路地へ入つた人間が解りましたよ——とな——町内へ響き渡るやうな大きな聲でやるが宜い」
銭形平次捕物控:162 娘と二千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
釣竿
(
つりざを
)
で捕物は始めてですね」
銭形平次捕物控:174 髷切り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
釣
常用漢字
中学
部首:⾦
11画
竿
漢検準1級
部首:⽵
9画
“釣”で始まる語句
釣
釣瓶
釣合
釣魚
釣鐘
釣殿
釣棹
釣銭
釣針
釣台