トップ
>
豪傑
>
ごうけつ
ふりがな文庫
“
豪傑
(
ごうけつ
)” の例文
しかしその
間
(
ま
)
も出来る事なら、生みの親に会わせてやりたいと云うのが、
豪傑
(
ごうけつ
)
じみていても
情
(
じょう
)
に
脆
(
もろ
)
い日錚和尚の腹だったのでしょう。
捨児
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
可児才蔵
(
かにさいぞう
)
という
豪傑
(
ごうけつ
)
でござる。わたくしじまんの家来、ちかごろのほりだし者と、ひそかに鼻を高くしておるほどの者でござりまする」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
千束町に店を出している、俗に
豪傑
(
ごうけつ
)
床屋といわれる大山理髪店の主人が、愛犬の土佐犬を連れて、人気のない浅草公園へ運動にやってきた。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ところが、王さまは、まえにした約束のことを
後悔
(
こうかい
)
して、どうしたらこの
豪傑
(
ごうけつ
)
を
追
(
お
)
いはらえるだろうかと、またまた考えていたところでした。
いさましい ちびの仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「ばか、貴様は、女の尻に
喰
(
く
)
いつくだけが、得意なんだな」と
罵
(
ののし
)
り、
豪傑
(
ごうけつ
)
笑いしてから、上原なんかと行ってしまいました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
▼ もっと見る
のみならず、十歳から十六歳までの少年である、
胃袋
(
いぶくろ
)
はおとなよりもすこやかに、食うことにかけてはことごとく
豪傑
(
ごうけつ
)
ぞろいだからたまらない。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
英治さんは兄弟中で一ばん頑丈な体格をしていて、気象も
豪傑
(
ごうけつ
)
だという事になっていた筈なのに、十年振りで逢ってみると、実に優しい
華奢
(
きゃしゃ
)
な人であった。
帰去来
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
日本の外には
亜細亜
(
アジア
)
諸国、西洋諸洲の歴史もほとんど無数にして、その間には
古今
(
ここん
)
英雄
豪傑
(
ごうけつ
)
の
事跡
(
じせき
)
を見るべし。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
かく覚禅房は出家として、武芸を後に残すことを好まれなかったが、門下には
錚々
(
そうそう
)
たる
豪傑
(
ごうけつ
)
がおったじゃ。
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
『俺はあの時辱しめを受けたのだ、俺は憤るべきだったのだ。』と
懊悩呻吟
(
おうのうしんぎん
)
のあまり、遂に
喘息
(
ぜんそく
)
を惹き起して一週間寝込んじまったという
豪傑
(
ごうけつ
)
でね、一事が万事
メフィスト
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
ヒーローの
豪傑
(
ごうけつ
)
にばたばたと一瞬のうちに斬り殺される武士たちの中の一人に、大チャンを発見した。
軍国歌謡集
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
僕
自
(
みずか
)
ら古今の英雄や
豪傑
(
ごうけつ
)
を批評するにつけて、小さなる感情よりすることをたびたび恥ずかしく思う。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
もう
其話
(
そのはな
)
しは
止
(
や
)
め/\といひながら
立
(
たち
)
あがる
時
(
とき
)
表
(
おもて
)
を
通
(
とほ
)
る
兵兒帶
(
へこおび
)
の一むれ、これ
石川
(
いしかは
)
さん
村岡
(
むらおか
)
さんお
力
(
りき
)
の
店
(
みせ
)
をお
忘
(
わす
)
れなされたかと
呼
(
よ
)
べば、いや
相變
(
あひかは
)
らず
豪傑
(
ごうけつ
)
の
聲
(
こゑ
)
かゝり
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
よくあんなものを食って、あれだけに暴れられたもんだ。それで晩飯を急いで四時半に片付けてしまうんだから
豪傑
(
ごうけつ
)
に
違
(
ちが
)
いない。飯は食ったが、まだ日が
暮
(
く
)
れないから
寝
(
ね
)
る訳に行かない。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
先年
板垣伯
(
いたがきはく
)
の内務大臣たりし時、多年国事に
奔走
(
ほんそう
)
せし功を
愛
(
め
)
でられてか内務省の高等官となり、
爾来
(
じらい
)
内閣の
幾変遷
(
いくへんせん
)
を
経
(
へ
)
つつも、専門技術の素養ある
甲斐
(
かい
)
には、他の無能の
豪傑
(
ごうけつ
)
連とその
撰
(
せん
)
を
異
(
こと
)
にし
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
ところが法王は少しも
怯
(
ひる
)
む気色なく、いつでも我が国では英国と合戦をやるというような
意気込
(
いきご
)
みで、誠に
愉々快々
(
ゆゆかいかい
)
として
豪傑
(
ごうけつ
)
の本色を表わして居ったというて、感心して居った人がありました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「社長は本当に見せかけているほどの
豪傑
(
ごうけつ
)
か知ら?」
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
そういう往年の
豪傑
(
ごうけつ
)
ぶりは、黒い
背広
(
せびろ
)
に縞のズボンという、当世流行のなりはしていても、どこかにありありと残っている。
一夕話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ちびの
仕立屋
(
したてや
)
さんは
狩人
(
かりゅうど
)
たちをよびよせて、このえものをよく見せてやりました。それから、この
豪傑
(
ごうけつ
)
は王さまのところへもどっていきました。
いさましい ちびの仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
トロッコ様の
箱車
(
はこぐるま
)
の座席が三段にわけてあり、まえに
豪傑
(
ごうけつ
)
の虎さんと色男の有沢さんが乗り、真中にぼくと清さん、うしろに柴山と村川が乗りました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
なんというお
誂
(
あつら
)
え向きな話であろう。この男、
豪傑
(
ごうけつ
)
青年にも似合わない、うまい智恵を出したものだ。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
それは天性
英雄
(
えいゆう
)
豪傑
(
ごうけつ
)
ならぬものが、英雄豪傑を気取り、
傍若無人
(
ぼうじゃくぶじん
)
を
衒
(
てら
)
い、なに
彼奴
(
きゃつ
)
らがという態度を
持
(
じ
)
することは、あるいはこの方法で成功するものもあるか知らぬが
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
私たちはよく
鳥羽伏見
(
とばふしみ
)
の戦いで薩長方の鉄砲に手を焼いた
新撰組
(
しんせんぐみ
)
の
豪傑
(
ごうけつ
)
のような口をきいた。
安い頭
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
いかなる現下の
梟雄
(
きょうゆう
)
でも、手におえない
豪傑
(
ごうけつ
)
たちでも、かれと談笑のうちに、ふと、眼をカチ合わせるときは、十人が十人とも、その視線を、横にそらすか、伏せるかして、よく秀吉の正視に
耐
(
た
)
えて
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ぼく達のクルウでも、
豪傑
(
ごうけつ
)
風な五番の松山さん迄が、見知り越しのシャ・ノアルの女給とテエプを
交
(
かわ
)
しています。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
けれどもそれよりはやく、このすばしっこい
豪傑
(
ごうけつ
)
は、そばにあった
礼拝堂
(
れいはいどう
)
にとびこんで、すぐまた上の
窓
(
まど
)
からピョンとひととびでそとへとびだしました。
いさましい ちびの仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
僕「なるほどシャツ一枚の
豪傑
(
ごうけつ
)
が一人、自作の野菜を積み上げた前にそんな演説をしていましたよ。」
不思議な島
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
これを読む諸君なかんずく聖人、君子、英雄、
豪傑
(
ごうけつ
)
らは、僕の言の幼稚なるにふきだすであろう。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
むかし、
武蔵坊弁慶
(
むさしぼうべんけい
)
という
豪傑
(
ごうけつ
)
は、あらゆる
戦
(
いくさ
)
の道具を、すっかり背中にせおって歩いたのだそうですが、それを、「弁慶の七つ道具」といって、今に語りつたえられています。
怪人二十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
私が相手を
促
(
うなが
)
す様に云っても、彼は表情も変えず黙り込んでいた。何かしら妙なものがあった。日頃の東洋
豪傑
(
ごうけつ
)
風な、無造作な彼が、こんな深い感動を示すというのは、ひどく意外に思われた。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
医科の和田といった日には、柔道の選手で、
賄征伐
(
まかないせいばつ
)
の大将で、リヴィングストンの崇拝家で、
寒中
(
かんちゅう
)
一重物
(
ひとえもの
)
で通した男で、——
一言
(
いちごん
)
にいえば
豪傑
(
ごうけつ
)
だったじゃないか? それが君、芸者を知っているんだ。
一夕話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
蘭子は毎日の送り迎えで、この
豪傑
(
ごうけつ
)
青年とは仲よしになっていた。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
“豪傑”の意味
《名詞》
才知、武勇に優れ、強い人。
大胆な、一風変わった人物。
(出典:Wiktionary)
豪
常用漢字
中学
部首:⾗
14画
傑
常用漢字
中学
部首:⼈
13画
“豪傑”で始まる語句
豪傑肌
豪傑連
豪傑儕
豪傑風
豪傑揃
豪傑然
豪傑気取