自分自身じぶんじしん)” の例文
それで内部ないぶいろのあるえきふくんで、そのつよひかりさへぎるわけで、つまり若葉わかば自分自身じぶんじしん保護ほごをするのです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
きみちやんや、かあさんがするからもういゝかげんにしておき、にいさんがはいれたさうだよ、よかつたねえ。』と、あとは自分自身じぶんじしんにいふやうに調子てうしおとして
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
その勞力ろうりよくおもしてのおうたなのですが、その席上せきじようにゐるひとは、みなこの經驗けいけんをついいまさきにしたのですから、このおうたを、きっと、自分自身じぶんじしん氣持きもちをんでもらつたように
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ぶすりとにべない容子ようすでも表面へうめんあらはれたよりもあたゝかで、をんなもろところさへあるのであつた。かれ盛年さかりころ他人たにんについたのは、自分自身じぶんじしん仕事しごとにはあませいさないやうにえることであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
自分自身じぶんじしんまるで地上ちじやうあるいてゐるやうな氣持きもちはしなかつた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
けれどもそれはあなたがた年頃としごろでは、こまかにいてもむりですから、もっとながうたしたしんでもらつて、自分自身じぶんじしん批評ひひよう出來できるまでは、まづよいうただとかんがへていてください。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
彼女かのぢよはすぐに自分自身じぶんじしんのために、また子供達こどもたちためめにはたらかなければならなかつた。彼女かのぢよもなく親戚しんせき子供こどもあづけて土地とち病院びやうゐんつとめるとなつた。彼女かのぢよ脇目わきめらなかつた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
それからまた彼女かのぢよは、自分自身じぶんじしんのことよりも、子供こども行末ゆくすゑはかつたのだつたといふ犧牲的ぎせいてきな(みづかおもふ)こゝろのために、みづか亡夫ばうふ立場たちばになつて自分じぶん處置しよちゆるした。結極けつきよくをとこ不徳ふとく行爲かうゐめられた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)