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じぶんじしん
ぶすりと
膠ない
容子でも
表面に
現れたよりも
暖かで、
女に
脆い
處さへあるのであつた。
彼が
盛年の
頃に
他人の
目についたのは、
自分自身の
仕事には
餘り
精を
出さないやうに
見えることであつた。
自分自身まるで
地上を
歩いてゐるやうな
氣持はしなかつた。
けれどもそれはあなた
方の
年頃では、
細かに
説いてもむりですから、もっと
長く
歌に
親しんで
貰つて、
自分自身の
批評が
出來るまでは、まづよい
歌だと
考へて
置いて
下さい。